4月の原油やLNG輸入は軒並み減少、増税後の反動で-輸入額は半減

  • ガソリン在庫の積み上がりや精製マージンの低下で原油需要低迷続く
  • 冬期の需要不振が響きLNG在庫に余剰感残る

原油や液化天然ガス(LNG)など4月のエネルギー関連資源の輸入量は軒並み減少した。同月1日からの石油石炭税引き上げを前に駆け込み需要があり、その反動減があったことが影響。世界的なガソリン在庫の積み上がりによる原油輸入などの減速や、暖冬の余波でLNG需要が低迷していることなども影響しており、専門家はしばらくこの傾向が続くとみている。

  財務省が23日に発表した貿易統計によると4月の原油輸入量は前年同月比21%減の1365万キロリットルと同月としては25年ぶりの低水準を記録した。LNG輸入量は同3.3%減の638万トンと同月としては5年ぶりの低水準となった。石炭は15%減の1301万トン、液化石油ガス(LPG)は33%減の65万トンと軒並み大幅に減少した。

  財務省によると、今年4月1日からの石油石炭税の引き上げを控え、この対象になる原油、石油製品、LNG、LPG、石炭といった鉱物性燃料の輸入には2月から3月に駆け込み需要が発生。この反動が4月にあったと説明した。同省のウェブサイト上の資料によると原油・石油製品輸入に対しては1キロリットル当たり2800円、LNG輸入には1トン当たり1860円と、税額はそれぞれ260円増加した。

  原油・天然ガス価格の下落や円高も奏功し鉱物性燃料全体の輸入額は7872億円と前年同月比49%減。この結果、同月の輸出から輸入を差し引いた全体の貿易収支は8235億円の黒字と、市場予想の5400億円黒字を大幅に上回る数値となった。

  石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之主席エコノミストは、石油各社はガソリンの精製利幅が良かったために積極的に原油を購入して精製していたが「ここに来て製品が過剰になってきた」と指摘。「4月に入ってやや石油精製のマージンが悪くなってきている」ことから、今後も原油輸入の抑制は続く可能性があるとの見方を示した。

  LNGについては、気温が比較的温暖だったために冬季のLNG需要が伸びず在庫に余剰感を抱えたまま需要期が終わってしまったと指摘。その影響で「輸入量回復までには1-2カ月の時間を要する可能性がある」と話した。