中曽副総裁:今後経済にどう影響していくか見極めたい-マイナス金利

  • 年金生活者や高齢者には強いデメリットとして受け止められている
  • 分かりにくい面もあり、批判や痛みにはよく耳を傾けていく必要ある

日本銀行の中曽宏副総裁は23日午前、慶応大学で行われた日伊国交150周年記念カンファレンスで講演し、マイナス金利政策について「導入後、金利が一段と低下していることを踏まえ、今後経済にどう影響していくかを見極めたい」と述べた。

  中曽副総裁は「国民一般の間で、マイナス金利政策のメリットが感じにくいとの声が少なくない」と指摘。「住宅ローンなどの借り入れがない世帯にとっては、具体的なメリットが感じにくいことは否めない」とした上で、「特に、年金生活者、高齢者などの貯蓄世帯には、利息収入が一段と減少することが、強いデメリットとして受け止められている」と語った。

  マイナス金利政策は「実質金利を自然利子率に比して十分低い水準に保つことを政策波及経路としている点で量的・質的金融緩和の延長線上にあると言える」としながらも、「国民一般にとって分かりにくい面もあり、このような批判や痛みにはよく耳を傾けていく必要がある」と述べた。

  中曽副総裁は同時に、金融政策の効果は「金融機関との取引に伴う経済主体ごとの直接的な損益だけでなく、雇用の増加や賃金の上昇などを通じたメリットも含め、 経済全体としてみていく必要があることを丁寧に説明していかなければならない」と指摘。「経済を持続可能な成長経路に戻していくために こうした政策が必要である点を、より分かりやすく説明していく必要」があると語った。