ヘッジファンド、年初につまずいたモメンタム株に再び投資

更新日時
  • ヘッジファンドは1-3月期もモメンタム株の保有を増やした
  • ヘルスケア株やテクノロジー株などのポジション増加

ヘッジファンドは年初にリターンを台無しにした銘柄に再び資金を投じている。

  米証券取引委員会(SEC)への13F報告書をエバーコアISIが分析した結果によると、ヘッジファンドは1-3月(第1四半期)もモメンタム株の保有を増やした。過去1年に最も急上昇した銘柄と大まかに定義されるモメンタム株は、2016年初めには7年ぶりの大幅安を記録していた。

  それでもヘッジファンド運用者は、大きく下げていた人気銘柄を先を争って買った。ネットフリックスやアマゾン・ドット・コムなど大型テクノロジー株や一般消費財関連株は14年以来最低のパフォーマンスとなったものの、依然として幅広く保有されていた。価格の急落は投資を抑止するものではなくむしろ、下げは行き過ぎとみた投資家を引き付けた。

  アルファ・セオリー・アドバイザーズのベンジャミン・ダン社長は、「ヘッジファンドは打ち負かされていたかもしれないが、モメンタム株で勝負を続けたいなら、2月に急落したテクノロジー株を追加することはできる」と指摘。「モメンタム指数の採用銘柄を安値で追加した可能性はある。ファンダメンタルズではなく、テクニカル分析の面で下げは行き過ぎだと考えたのだろう」と付け加えた。

  こうした投資アプローチを取った向きは15年に記録的利益で報われたが、今年は振るわない。ブルームバーグの米株式モデルによると、約2000銘柄から成るモメンタム・ポートフォリオは16年1-4月期のリターンがマイナス4.5%と、09年8月以来最大の落ち込みだった。これはいわゆるピュアファクター・ポートフォリオで、株価の勢いの高い銘柄をロング(買い持ち)する一方で低い銘柄をショート(空売り)し、他の要素に対しては全て中立とした。

  こうした取引は依然として人気が高いものの、ヘッジファンドは15年と全く同じ銘柄を保有しているとは限らない。モメンタム株に分類される銘柄は一定期間の価格変化次第で入れ替わるからだ。エバーコアISIのロングモメンタム・バスケット50銘柄では、1月以降に大きく変化した銘柄のうち、ヘルスケア関連株のウエートが4ポイント高まった。

  エバーコアISIの定量調査ディレクター、アブフラ・バナージ氏は、「ヘッジファンドは必ずしも同じ銘柄でロングやショートするわけではないため、価格モメンタム要因が高まる現象は異例ではない」と指摘。「込み合った現状は確かに懸念されるが、それでもいい結果は出せる。タイミング次第だ」と付け加えた。

  一般消費財関連株やテクノロジー株は引き続き、モメンタム株バスケットで大きなプレゼンスを維持した。同様にヘッジファンド運用者も、これら2業種の保有を1-3月(第1四半期)に最も増やした。グーグルの親会社アルファベットやタイム・ワーナー・ケーブルのポジションが最大だった。一方、最も敬遠された業種は金融で、モメンタム株バスケットにおけるポジションは4ポイント低下した。

  ヘッジファンドはまた、利益や資産などに対して大幅に割安な銘柄に対して一段と弱気な姿勢を取っており、バリュー株離れは少なくとも6年で最大。

原題:Hedge Funds That Choked on Momentum Stocks Taking Another Bite(抜粋)

(5段落後半以降を追加して更新します.)
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