債券下落、手掛かり材料難で上値限定-好需給観測や株安・円高が支え

更新日時
  • 新発20年債利回りが0.245%で開始、12日の低水準に並ぶ
  • 長期金利、マイナス金利拡大との見方ないと一段低下難しい-SBI

債券相場が下落。日本銀行の長期国債買い入れオペなどによる好需給が続くとの観測や株安・円高といった外部環境が相場の支えとなったものの、市場関係者から積極的な買い材料に乏しいとの指摘が出る中、長期債は午後に入って下げに転じた。

  23日の現物債市場では、長期金利の指標となる新発10年物の342回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値から横ばいのマイナス0.11%で始まり、午後の取引でマイナス0.105%に水準を切り上げている。新発20年物国債の156回債利回りは1.5ベーシスポイント(bp)低い0.245%で取引を開始し、12日以来の低水準に並んだが、午後の取引では横ばいの0.26%まで戻す場面があった。新発30年物の50回債利回りは1bp低い0.315%で開始し、午後は0.33%での取引となっている。

  SBI証券の道家映二チーフ債券ストラテジストは、「円高・株安の外部環境と、日銀買い入れオペもあって需給が締まりやすく、金利は下がりやすい」と説明。ただ、「10年債利回りマイナス0.1%近辺。水準的にも過去最低マイナス0.135%に近いので下げ渋っている」と言い、「追加緩和でマイナス金利拡大との見方がないと、一段と低下するのは難しい」と話した。

  日銀は今月7回目となる長期国債の買い入れオペを実施。応札倍率は残存期間「1年以下」が前回を下回った一方、「5年超10年以下」は前回を上回る結果となった。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「今週は今日を含めて3回オペが実施される見通しであることや米連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派スタンスが現時点でおおむね織り込まれていることなどから、需給面で買いが優勢」と指摘。「手掛かりに乏しい中で、短期的には日銀トレード主導で動きづらい状況が続きそうだ」と話していた。
  
  長期国債先物市場で中心限月の6月物は前週末比5銭高の151円86銭で取引を開始。その後は151円87銭に上昇した後はもみ合い。午後の取引にかけて水準を切り下げ、一時は8銭安の151円73銭まで下落した。結局は、6銭安の151円75銭で日中の取引を終えた。

  この日の日本株は下落。日経平均株価は反落して取引を開始し、前週末終値からの下げ幅が一時300円を超える場面があった。午後には下げ幅を縮小し、81円75銭安の1万6654円60銭で引けた。ドル・円相場は一時1ドル=109円64銭と3営業日ぶりの円高値を付けた後、109円台後半でのもみ合いとなった。