米利上げ間近との金融当局の警告、投資家はまだ半信半疑

  • 18日公表のFOMC議事録では6月にも引き締めと示唆
  • 債券市場が織り込む可能性はまだ30%にすぎない

次回利上げが間近だとする米金融当局の警告に、投資家が無頓着だとしてもそれを非難するのは難しいだろう。

  米金融当局は昨年初め以降、近く引き締めに踏み切るとのメッセージを発してきた。だが、米景気の力強さを過大評価していたことが経済統計で判明するたびに、利上げを先送りしてきた。同様のシナリオが世界の市場で繰り返されようとしている。18日公表の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で、6月にも利上げ実施の可能性があることが示唆された後も、債券市場が織り込むその確率は30%にすぎない。

  HSBCホールディングスの債券調査責任者、スティーブン・メージャー氏(ロンドン在勤)は「米国などの金融当局は金利の方向を操ろうとしてタカ派の姿勢を示すことができたとしても、市場はそれを信じないと突き放す」と指摘。「成長への構造的な逆風や国際情勢が、どこまで米金利を引き上げられるかの制約となる」との見方を示した。

  4月のFOMC議事録では、米経済情勢が改善し続ければ6月の利上げが適切になると当局者が考えていることが示唆されたが、投資家は多くの障害があるとみる。6月23日には英国の欧州連合(EU)残留の賛否を問う国民投票が予定されている。クレジットによっていったんてこ入れされた中国の成長は勢いを失いつつあり、ドル相場も再び上昇している。

  ゴールドマン・サックスのストラテジストは19日、6月の米利上げの確率は高まったものの、確定的と言うには程遠いと指摘した。同社のロビン・ブルックス、マイケル・ケーヒル両氏はリポートで「議事録は米金融当局のコミュニケーションのぶれがいかに大きいかを裏付けた」とした上で、「ドルの大幅上昇の可能性を踏まえれば、当局にとって政策の正常化は難しい」とコメントした。

原題:Fed Has Something to Prove to Dubious Traders Across Wall Street(抜粋)

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