47%急落銘柄の空売り、利益得られず-香港の長過ぎる売買停止は悪夢

  • 漢能薄膜株の下落を予想していた投資家、利益確定できず
  • 長期に及ぶ売買停止が投資家の取引を抑制する恐れ

中国の漢能薄膜発電の株価が香港市場で急落した日から、20日で1年。同社株価の下落を見越していた空売り投資家にとっては大成功のはずだった。

  しかし実際にはこれが、彼らには頭の痛い問題となっている。漢能薄膜の株式はそれ以降、売買停止が続いており、株の取引停止で投資家がいつまでも身動きの取れない状態に陥りかねない市場の規制・監督体制の不備が浮き彫りになった。

  漢能薄膜はかつて、時価総額で世界最大の太陽光発電関連企業だった。2015年5月20日、同社株価は前日比47%急落し、そのまま売買が停止された。香港証券先物委員会(SFC)は虚偽、不完全な情報で投資家に誤解を与える内容との証拠がある場合は、規定により株取引を停止させることを認められており、SFCが承認しなければ取引再開は不可能。空売り投資家は売っていた銘柄を香港証券取引所で買って利益を得て、株式を元の保有者に返すことができなくなっている。

  一部のトレーダーは証取を通さない取引で利益を確定させたが、マークイットの集計データによれば、漢能薄膜の発行済み株式の約0.7%が依然として空売りに伴い動きの取れない状態にある。このことは香港の長期に及ぶ売買停止が空売り投資家の行動を抑制するほか、立ち往生を恐れる買い持ちのみの投資家をも遠ざけるとの懸念を浮かび上がらせた。空売り投資家は割高な銘柄を探して市場を効率化させるのに貢献している。米国では売買停止は10営業日以内に終わらせなければならない。

  アルファレックス・キャピタル・マネジメントのマネジングディレクター、アレックス・アウ氏は「株取引停止は投資家への懲罰だ。市場の流動性を阻害しており、買い持ち・売り持ち双方にとって害がある」と述べた。

  香港で売買が1年以上停止されている銘柄は現在のところ、漢能薄膜を含めて少なくとも43銘柄に上る。

原題:Short Sellers’ Dream Becomes Year-Long Nightmare on Hanergy Halt(抜粋)

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