日本株上昇、内需と円弱含みの自動車高い-株主還元、政策期待も支え

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20日の東京株式相場は上昇。情報・通信や不動産、保険、水産・農林株といった内需セクターが上げ、保険では自社株買いを行う損保ジャパン日本興亜ホールディングスが高い。午後に入ってから為替市場で円が弱含み、自動車など輸出株も堅調。きょうから来週にかけ主要国会合が日本で開かれ、政策期待も根強かった。

  TOPIXの終値は前日比6.84ポイント(0.5%)高の1343.40、日経平均株価は89円69銭(0.5%)高の1万6736円35銭。

  大和住銀投信投資顧問株式運用部の小出修グループリーダーは、「3月決算が出そろい、当初の懸念よりも良かった。株主還元の姿勢も強い。さらに、米国が利上げとなれば、ドル高・円安になる」と話した。

東京証券取引所

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  米国ではリッチモンド連銀のラッカー総裁が19日のブルームバーグのインタビューで、6月に政策金利を引き上げるのは適切との認識を示唆。ニューヨーク連銀のダドリー総裁は、「私自身の予測が順調と確信できれば、この夏、6月から7月という期間に引き締めるというのは妥当な予想」と述べた。19日発表の14日終了週の米新規失業保険申請件数は2月初め以来の大幅減、4月の米景気先行指標総合指数は123.9と前月の123.1から上昇した。

  米利上げ観測の広がりを受けた前日の欧米株安の流れから、きょうの日経平均は朝方に一時98円安まで下げたが、その後は持ち直し。午後はプラス圏で堅調に推移した。野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは、たとえ米国が利上げしても、「年初にあった中国の底割れ懸念や原油安の極端な懸念はなくなっている。利上げのインパクトは年初ほど大きくない」と指摘。また、為替が1ドル=110円前後なら、「企業業績面からの追加的な下振れリスクはない。下がったところでは買いたい投資家がいる」と言う。

  きょうのドル・円相場は、午前に一時1ドル=109円80銭台と円が強含む場面があったが、午後は110円10銭台まで軟化した。きょうから主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が仙台で開幕、来週26ー27日には伊勢志摩サミットがある。G7会合は世界経済への処方箋、為替認識などが課題、焦点となっており、21日朝には日米財務相会談が行われる。

  マネックス証の広木隆チーフ・ストラテジストは、「何か大きなことが起こるとは思わないが、どういったポジティブなコメントが出てくるか注目されている」とみていた。

  東証1部33業種は水産・農林、繊維、その他製品、ガラス・土石製品、通信、その他金融、保険、不動産、輸送用機器など29業種が上昇。ゴム製品や空運、倉庫・運輸、卸売の4業種は下落。東証1部の売買高は18億8727万株。売買代金は1兆8832億円。代金は連日の2兆円割れで、今週は5営業日中、4営業日で2兆円に届かなかった。上昇銘柄数は1332、下落は481。

  売買代金上位ではトヨタ自動車、ソフトバンクグループ、アルプス電気、リクルートホールディングス、マツダ、東京エレクトロン、損保日興H、富士通、ノーリツ鋼機が高く、野村証券が投資判断を「買い」に上げた帝人も買われた。半面、ブリヂストンやJT、楽天、ALSOK、コマツ、日本航空、ユニ・チャームは安い。

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