米国株:主要株価指数が下落-利上げ観測で成長不安が広がる

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19日の米株式相場は下落。S&P500種株価指数は7週ぶり安値となった。米金融当局が6月にも政策金利を引き上げ、低調な世界経済の負担を重くするとの懸念が広がった。

  午後に入りドル指数が伸び悩むにつれ、株式相場は下げを縮めた。前日公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で当局者らのタカ派寄りの認識が示されたことで、ドルは上げを拡大し、商品価格のほか、ドル高により売上高が目減りする可能性のある多国籍企業には下押し圧力となっていた。個別銘柄ではこの日、ウォルマート・ストアーズが予想を上回る決算を受けて7年で最大の上げとなった。

  S&P500種株価指数は前日比0.4%安の2040.04。ダウ工業株30種平均は91.22ドル(0.5%)安の17435.40ドル。

  ナショナル・ペン・インベスターズ・トラスト(ペンシルベニア州ワイオミッシング)のシニア株式運用者、テリー・モリス氏は「きのうからの流れで、現実にしろ市場の捉え方にしろ、利上げリスクというのが弱材料になっている」とし、「経済は脆弱(ぜいじゃく)で、利上げが実施されれば窮地に追い込まれる恐れがある。利上げが実施された場合、経済が支えられなくなるとの不安が広がっている」と続けた。

  前日公表されたFOMC4月会合の議事録では、経済の改善が続いた場合は6月の利上げが適切になるとの当局者の認識が示され、S&P500種の日中の変動はここ3週間で最大となった。

  USバンクのプライベート・クライアント・リザーブでシニアポートフォリオマネジャーを務めるエリック・ウィーガンド氏は、「4月会合の議事録はよりタカ派寄りと解釈された可能性が高く、6月もしくは7月の利上げ公算は大きい」と指摘。「きのうは市場の反応がやや抑えられた。その後の動きを見ても、引き続き消化中であることが分かる。商品価格に見られるボラティリティも、利上げをめぐる懸念の副産物だ」と分析した。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は2.4%上昇し16.33と、2カ月ぶりの高水準。

  ニューヨーク連銀のダドリー総裁は、連邦公開市場委員会は向こう2会合のどちらかにおける利上げに近づきつつあるとした上で、そのメッセージが金融市場に届くのは望ましいニュースだとの認識を示した。またリッチモンド連銀のラッカー総裁はブルームバーグラジオのインタビューで、「6月に金利を引き上げる根拠は非常に強いと考えられる」と述べた。

  先物トレーダーらが織り込む6月利上げの確率は現在30%。今週初めの時点では4%だった。7月の確率は48%。確率が50%以上となるのは9月以降だ。

  S&P500種の業種別10指数では6指数が下落。特にヘルスケアや金融、資本財・サービスの下げが目立った。一方で公益や生活必需品株の指数は上げた。

原題:U.S. Stocks Slide Amid Concern Higher Rates Will Weigh on Growth(抜粋)