債券上昇、日銀オペで超長期ゾーンの好需給確認-米金利低下も安心感

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  • 先物は29銭高の151円81銭で終了、長期金利マイナス0.105%に低下
  • 1-5年のオペが先物上昇につながり、相場全体をサポートとの声

債券相場は上昇。前日の米国債相場が反発したことに加えて、日本銀行の国債買い入れオペで超長期債などの需給の良好さが示されたことを受けて買いが優勢となった。

  20日の長期国債先物市場で中心限月6月物は、前日比10銭高の151円62銭で取引を開始した。午後の取引開始後にはオペ結果を受けて水準を切り上げた。取引終了前には151円85銭まで上昇し、結局は29銭高の151円81銭で引けた。

  DIAMアセットマネジメントの山崎信人上席ファンドマネジャーは、「ダドリー・ニューヨーク連銀総裁のタカ派的な発言にもかかわらず、米金利が低下したことや、日銀オペが好調だったことが買い材料になった。『アベノミクスを応援する会』が消費増税の実施と財政出動を提言したことも、財政規律への期待から相場を支えた」と話した。「国内総生産(GDP)を受けて早期の付利下げへの期待が後退する中で、先物がショートになっていたところに1-5年ゾーンのオペが打たれたことも、先物の上昇につながり、相場全体のサポート」と述べた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値を1ベーシスポイント(bp)下回るマイナス0.09%で開始。その後は徐々に水準を切り下げ、マイナス0.105%を付けた。新発20年物の156回債利回りは0.5bp低い0.28%で開始し、その後は0.26%まで下げた。新発30年物の50回債利回りは一時3bp低い0.315%と12日以来の水準に低下。いったん0.33%を付けた後、0.325%に戻している。

  JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長は、「昨日売られたことの買い戻しが入っている。今日の日銀国債買い入れオペの結果も強かった。超長期ゾーンには買い需要が強いことが確認された」と話した。

  日銀が実施した今月6回目の長期国債買い入れオペ(総額1.19兆円)の結果によると、残存期間「1年超3年以下」、「3年超5年以下」、「10年超25年以下」の応札倍率が前回から低下した。一方、「25年超」は小幅上昇した。

米債小幅高

  19日の米国債相場は小幅高。10年債利回りは同1bp低下の1.85%程度となった。早期の米利上げ観測が相場の重しとなったが、前日の大幅な利回り上昇の反動で買いが入った。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「米国債がやや買い戻される中、前日の20年債入札がしっかりした結果となり、30年以上のゾーンでプラス利回りに対する需要も確認されたことで、やや強めのスタート」と指摘。「米利上げ観測の影響を受けやすいが、金利先物が6月利上げを30%程度織り込んでおり、目先はこれ以上の織り込みは進みづらいとみている」と話した。

  自民党の有志議員でつくる「アベノミクスを成功させる会」(山本幸三会長)がまとめた安倍晋三首相への提言書によると、消費増税は予定通り実施し、税率は当面10%で打ち止めと宣言するよう求めている。また今年度補正予算で10兆円の景気対策と5兆-10兆円の熊本地震対策基金を創設することも提唱している。