英国のEU離脱、スーパーフォーキャスターがはじく確率はわずか23%

  • 残留見通しに「かなりの自信」、離脱確率は4月の37%から低下
  • シティやソシエテはより高い離脱可能性見込む

欧州連合(EU)離脱を推進するべきか葛藤を抱えた英国のゴーブ司法相は今年初め、あるベストセラー書籍を手に取り、読みふけった。

  48歳の司法相が政治生命を賭けて政府の立場に異を唱え、「離脱派」に加わってから3カ月。英国のEU離脱(「Brexit」)をめぐる議論には、司法相が読んだこの書籍「スーパーフォーキャスティング:予測の芸術と科学」(仮題)の題材にもなった人々も割って入りつつある。

  本の中で取り上げられ、高い精度で予測を的中させる「スーパーフォーキャスター」の見通しはゴーブ司法相を落胆させ、一部の投資家にはサプライズとなりそうだ。

  この本の共同著者、ペンシルベニア大学のフィリップ・テトロック教授(経営心理学)が設立した組織グッドジャッジメントのスーパーフォーキャスターパネルは、6月23日の英国民投票で離脱が決まる確率をわずか23%とみている。結果をめぐる不透明性は世論調査が示すよりも小さく、モルガン・スタンレーやシティグループ、ソシエテ・ジェネラルなどの銀行が算出した可能性よりも低いことを示唆する。

  スーパーフォーキャスターはグッドジャッジメント主催のコンテストで優秀な予測実績を示したわずかな上位者にのみ付与される称号で、このうちグッドジャッジメントへの招請を受けているのは世界で150人。その1人、マイケル・ストーリー氏(32)は「かなりの自信を持って『残留を見込むように』と言える」と語った。

  スーパーフォーキャスターのグループは英国のEU残留にますます自信を強めている。4月にはBrexitの確率を37%としていた。

  別のスーパーフォーキャスターも離脱の可能性は依然低いと指摘する。カタルパ・キャピタル・アドバイザーズ(ニューヨーク)でチーフ投資ストラテジストを務めるウォーレン・ハッチ氏は、見出しに並ぶのが政治的な主張ではなく経済問題であることから、「政治が議論の中心になっていたら、より高い確率を予測した」と述べた。

原題:Superforecasters See 23% Brexit Chance as Economy Wins Out (1)(抜粋)