長期金利が3週ぶり高水準、米早期利上げ警戒-利回りベアフラット化

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  • 先物は31銭安の151円52銭で終了、長期金利マイナス0.075%に上昇
  • 20年債入札:最低落札価格は予想を若干上回る、テールは縮小

債券相場は下落。長期金利は約3週間ぶり水準に上昇した。早期利上げ観測の強まりで前日の米債相場が大幅安となったことへの警戒感から売りが優勢となった。短い年限の現物債が売られた一方、30年や40年債には買いが入り、利回り曲線はベアフラット(平たん)化した。

  19日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値を1.5ベーシスポイント(bp)上回るマイナス0.09%で開始。午後に入るとマイナス0.075%と4月27日以来の水準まで上昇した。新発20年物の156回債利回りは1.5bp高い0.285%で始まり、入札後には0.295%を付けた。新発30年物の50回債利回りは一時1bp低い0.345%まで低下した。新発40年物の8回債利回りは1.5bp低い0.36%に下げている。

  新発2年物の364回債利回りは1bp高いマイナス0.235%で開始し、一時マイナス0.225%まで上昇。その後はマイナス0.23%で推移した。新発5年物の127回債利回りは3bp高いマイナス0.195%と4月1日以来の高水準を付けている。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「海外市場で米利上げ懸念で米国債が売られて戻ってきた」と話した。「その割に底堅い印象。20年債も利回り0.3%手前で需要が見られた。30年、40年債にも買いが入っている。利回り曲線は10年以下の短い年限が弱く、フラットニングしている」と述べた。

  長期国債先物市場で中心限月6月物は、前日比11銭安の151円72銭で取引を開始。午後に入ると水準を切り下げ、151円47銭まで下落し、結局は31銭安の151円52銭で引けた。

20年債入札

  財務省が午後発表した表面利率0.4%の20年利付国債(156回債)の入札結果によると、最低落札価格は101円95銭と、市場予想の101円90銭を若干上回った。小さければ好調なテール(平均と最低落札価格の差)は15銭と前回の21銭から縮小。投資家需要を反映する応札倍率は3.36倍と前回の3.55倍から低下した。

  パインブリッジの松川氏は、「20年債入札結果は意外と良かった。米国市場の動向から買いがないかと思っていたが、需要はそれなりに入った。0.3%近辺では需要があるもよう」と話した。ただ、「先物にはヘッジ売りが出ており、ベアフラットニングの動き」と述べた。

  18日の米国債相場は大幅続落。10年債利回りは前日比8bp上昇の1.85%程度。金融政策変更の影響を受けやすい2年債相場は3日続落し、利回りは一時0.91%と約2カ月ぶり高水準を付けた。4月開催のFOMC議事録で、経済の改善が続いた場合、大半の政策当局者が6月の利上げが適切になるとの認識を示したことが明らかになり、売りが膨らんだ。

  JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「利上げをあまりにも織り込まなさ過ぎた部分の修正が入った。議事録で6月利上げの可能性が明記され市場もやや驚いた。6月から9月までの間には利上げが1回あるニュアンスだろう」と分析。もっとも、「米債もある程度は利上げを織り込み始めているので、ここからどんどん売られることはないだろう」と語った。