米利上げの可能性への市場の備え不十分-ゴールドマンのハッチウス氏

  • 2年物債に対する10年物債の上乗せ利回り、2007年以来最も縮小
  • 連銀総裁は2人は17日、少なくとも年内2回の利上げの可能性を示唆

米ゴールドマン・サックス・グループのチーフエコノミスト、ジャン・ハッチウス氏は、米金融当局の利上げ実施の可能性に対し債券投資家の準備が整っていないと警告した。

  アトランタ連銀のロックハート総裁とサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は17日、米景気が上向くのに伴い、少なくとも年内2回の利上げが正当化されるのではないかと指摘した。

  こうした発言は、かつて世界最大の債券ファンドを運用していたビル・グロース氏の主張に同調する内容だ。同氏は今月、4月の米雇用統計が期待外れの数字となった後も、利上げの可能性を排除しない考えを示した。

  このような見方は米国債市場の動向とは対照的だ。イールドカーブ(利回り曲線)を見ると、投資家は先行きの借り入れコスト上昇よりもインフレ鈍化に備えていると受け止められる。期間が長めの米国債への需要を背景に、2年物債に対する10年物債の上乗せ利回り(プレミアム)は一時92ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と、2007年以来最も小幅となった。

  ハッチウス氏は17日、ブルームバーグとのテレビインタビューで、「米金融当局の有言実行の意思を市場は過小評価している」と指摘。「イールドカーブの現状を見れば、金融政策の正常化がどれほど織り込まれていないかが非常に際立つ」と語った。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによれば、指標の米10年債利回りは日本時間18日午後0時37分時点、1.77%と前日比ほぼ変わらず。

  一方、先物市場では6月14、15両日の次回連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ確率は12%とされ、ブルームバーグがまとめたデータによると、年内1回の利上げの確率は65%となっている。

  HSBCホールディングスの債券調査責任者、スティーブン・メージャー氏(ロンドン在勤)は16日、ブルームバーグとのテレビインタビューで、「イールドカーブ自体は先行きの良くない展望を示唆し、リセッション(景気後退)入りのリスクを反映している」と話した。

原題:Goldman’s Hatzius Says Flattest Yields Since 2007 Misprice Fed(抜粋)