スズキ株反発、前日急落やや過剰反応の指摘も-規定と違う燃費測定法

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国の規定と異なる燃費測定方法があったスズキ株が反発し、一時は3カ月ぶりの上昇率となった。前日の急落はやや過剰反応との指摘も出ている。

  スズキ株は前日比で一時7.8%高の2817.5円となり、2月15日以来の上昇率となった。18日は燃費データ取得の際に法令と異なる走行試験を実施していた疑いがあると共同通信が報道するなど、午後の取引で一時、同15%安の2450円と約16年ぶりの下落率となっていた。

  クレディスイスの秋田昌洋アナリストらは18日付のリポートで、三菱自動車の燃費不正問題と異なり燃費性能を偽るためのデータ改ざんなどが無く悪質性は低いと指摘した。実際の燃費性能とのかい離がほぼないことや、スズキが燃費値を修正する必要がないと考えていることなどから、直ちに国内販売や生産停止の必要性は低いとコメントしている。

  国土交通省が報告を求めていた自動車の排ガス・燃費試験について、スズキは走行抵抗の測定状況を調べたところ、国の規定と異なる測定方法があったと18日に発表した。対象は現在販売している16車種の全て、累計では210万台になるという。

  18日の発表資料によると、国が規定する惰行法で実測したデータでなく、惰行法実測値と比較して妥当性をみた上で、タイヤ、ブレーキ、トランスミッションなどの転がり抵抗の実測値や風洞試験装置の空気抵抗の実測値を積み上げた走行抵抗値を使用していた。

  スズキがあらためて検証した結果、全ての申請値が惰行法による実測値の測定誤差の範囲内であると確認した。 このため、修正の必要はないとしている。排出ガス性能についても、保安基準に適合し、問題ないとした。

  鈴木修会長は発表会見で、結果として定められた通りの測定方法を用いていなかったことを深くおわび申し上げると述べた。一方、海外の問題は一切ないとし、主力市場のインドなどでは現地の法律で立ち会いもあると話した。

  規定と違う測定方法になった原因として、相良テストコース(静岡県)が海に近く丘の上にあり、風の影響を著しく受けるなど、天候に左右されるため、試験が困難だったことが背景にあるとした。測定結果にばらつきが大きくなる傾向があったという。

  鈴木俊宏社長は、直ちにコースへの防風壁設置や走行路面の整備などを進めると話した。本田治副社長は、現時点の調査結果として、2010年ごろから規定と違う測定方法だったとし、燃費を良くしようという意図でなく、安定したデータを得ようという動機だったと説明した。

  自動車の燃費試験をめぐっては、三菱自が軽自動車4車種で燃費試験データを良く見せるため意図的に操作する不正があったと発表したほか、1991年から国内の法規定と異なる方式で測定していたことも明らかにしていた。国交省はこれを受けて自動車メーカーに対して、排ガス・燃費試験について調査し、18日までに報告するよう求めていた。

  国内では走行抵抗の測定法に関して91年に惰行法と呼ばれる方法が指定されたが、三菱自は当初から高速惰行法で計測していた。

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