雇用117万人創出、子育てや介護支援など政策総動員-1億総活躍で

  • 賃金総額は20年に20.5兆円増-最低賃金は全国平均1000円目指す
  • 同一労働同一賃金に向けて「ちゅうちょなく法改正準備」

政府は18日午前、1億総活躍国民会議(議長・安倍晋三首相)を開き、安倍政権の新たな3本の矢の実現に向けた「ニッポン1億総活躍プラン」をまとめた。2020年度に雇用の117万人増を目指し、子育てや介護支援の充実、高齢者雇用の促進に向けた政策を総動員するほか、同一労働同一賃金の実現や最低賃金の引き上げによる賃金総額アップも狙う。

  安倍政権は「名目GDP(国内総生産)600兆円」「希望出生率1.8」「介護離職ゼロ」の3つの目標を掲げ、「希望を生み出す強い経済」「夢をつむぐ子育て支援」「安心につながる社会保障」を新たな3本の矢と位置付けている。同プランはその具体策を示し、「半世紀後も、人口1億人の維持する」としている。

  同プランは、賃金・所得・消費に波及する政策効果の試算も明記。政策展開による労働者の増加に伴い、20年度に賃金総額約20.5兆円増、可処分所得の約16.9兆円増を見込み、約13.7兆円の消費支出の増加につながるとはじく。25年度には約204万人の雇用創出によって賃金総額が約29.5兆円に伸びるとの見通しも示した。

  同一労働同一賃金の実現に向けては、「ちゅうちょなく法改正の準備を進める」としたほか、正規・非正規労働者の賃金差について「欧州諸国に遜色のない水準を目指す」としている。また、最低賃金も年率3%程度を目途に名目GDP成長率に配慮しつつ引き上げ、全国平均で「時給1000円」を目標に掲げた。

  子育てや介護の分野では保育士や介護人材の処遇改善、多様な人材確保・育成や生産性向上を通じた労働負担の軽減策を講じる。特に待機児童解消に向けては、現在4万円程度ある保育士と全産業の女性労働者との賃金差がなくなるよう処遇改善を実施。高齢者の就労促進については継続雇用年齢や定年の引き上げを進めるための環境を整える。