TOPIX小幅に3日続伸、原油高の資源や銀行高い-GDP評価交錯

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18日の東京株式相場は、TOPIXが小幅に3日続伸。海外原油価格が7カ月ぶりの高値を付け、鉱業や石油、商社など資源株が高い。マイナス金利政策強化の可能性が後退したとみられ、銀行株も買われた。1ー3月期の国内総生産(GDP)は市場予想を上回るプラス成長となったが、景気の現状と政策発動をめぐり市場関係者の評価は交錯した。

  TOPIXの終値は前日比2.53ポイント(0.2%)高の1338.38。日経平均株価は8円11銭(0.1%)安の1万6644円69銭と小幅ながら3日ぶりに反落。

  東京海上アセットマネジメントの久保健一シニアファンドマネージャーは、GDPについて「個人消費はプラスだが、一方で設備投資は低調。個人消費の伸びが持続するかどうか、確信を持ちにくい」と指摘。企業業績が伸びるだけのマクロの明るいイメージは描きにくく、「伊勢志摩サミットで各国が協調し、財政政策が出るかどうかは依然として注目点」と話した。

  内閣府が取引開始前に発表した1-3月期GDPの速報値は、物価変動の影響を除く実質で年率換算1.7%増と市場予想の0.3%増を上回った。うるう年の効果に加え、個人消費と外需が全体をけん引。全体の約6割を占める個人消費が0.5%増、設備投資は1.4%減、公共投資は0.3%増だった。GDPデフレータは前年同期比0.9%増、市場予想は1%増。

  ドル・円相場は、GDP公表を受けて午前10時すぎに1ドル=108円70銭台まで円が強含んだ後、109円30銭台まで戻したが、その後の円安方向への動きは限られた。

  為替と同様、きょうの日本株は明確な方向感が見えない1日だった。良好な経済統計で利上げ観測が再燃した前日の米国株安、国内GDPへの評価交錯などから主要株価指数はもみ合いで始まった後、日経平均は一時139円安まで下げ幅を拡大。一転、午前終盤には142円高まで買われた。午後はTOPIXとともに再度プラス圏、マイナス圏での推移を繰り返した。

  三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは、GDPが「予想よりもかなり良かったため、踏み込んだ政策が出るという市場の期待がしぼんだ面がある」とした半面、「4ー6月期は熊本地震の影響も反映され、それほど楽観できない。政策期待は徐々に持ち直す」との見方も示している。

  午後の取引で株価指数の下押し圧力となったのがスズキだ。自動車の燃費試験方法でいくつかの報告の必要が生じ、鈴木修会長が18日午後に国交省に報告することを明らかにした。これに先立ち共同通信は、スズキに走行試験で不正の疑いがあることが分かったと報じた。スズキ株は一時15%安と急落し、終値は9.4%安。

  東証1部33業種は鉱業や銀行、海運、石油・石炭製品、非鉄金属、卸売、保険、建設、不動産、倉庫・運輸など18業種が上昇。鉱業など資源株は、17日のニューヨーク原油先物が供給超過解消への期待で1.2%高の1バレル=48.31ドルと続伸、7カ月ぶり高値を付けたことを受けた。電気・ガスや情報・通信、サービス、食料品、輸送用機器、機械など15業種は下落。東証1部の売買高は23億4197万株、売買代金は2兆3367億円。上昇銘柄数は778、下落は1056。

  売買代金上位では、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンク3行が高く、ソニーや三菱商事、三菱自動車、国際石油開発帝石、gumi、アルプス電気も買われた。銀行株の上昇について、SBI証券の鈴木英之投資調査部長は「追加緩和期待が後退し、マイナス金利の一層の引き下げで影響を受ける銀行株に買い戻しが入った」とみる。半面、KDDIやNTT、ペプチドリーム、ALSOK、丸井グループは安い。

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