米国株:反落、インフレや住宅市場の指標受け利上げ観測強まる

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17日の米株式相場は反落。午後に入り下げ足を速める展開となった。インフレと住宅市場の指標を受け、金融当局が6月にも利上げを実施するとの観測が強まった。

  生活必需品株が安い。クラフト・ハインツはここ半年で最大の下げ。公益株も下落。米国債利回りの上昇で公益企業の配当の魅力が低下した。先週はメーシーズの期待外れな決算を受け小売り株が大きく下げたが、この日はホーム・デポが下落。第1四半期の既存店売上高の伸びが月を追うごとに鈍化したとの経営陣の説明が嫌気された。

  S&P500種株価指数は前日比0.9%安の2047.21。ダウ工業株30種平均は180.73ドル(1%)下げて17529.98ドル。

  ジョーンズトレーディング・インスティテューショナル・サービシズのグローバル市場ストラテジスト、ユーセフ・アッバシ氏は「金融当局者の発言が株式相場を動揺させている」と指摘。「きのう上昇し、きょうは最初その流れを追っていたが、金融政策に関する発言が伝わり始めると勢いが弱まった」と続けた。

  朝方発表された4月の米消費者物価指数(CPI)は3年ぶりの大幅な伸びとなった。これに反応し、先物トレーダーらが織り込む6月の利上げ確率は14%と、前日の4%から上昇。利上げ確率が50%に達する時期も11月に早まった。

  アトランタ連銀のロックハート総裁とサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁はこの日、年内2回以上の利上げが正当化される可能性があるとの認識を示した。またダラス連銀のカプラン総裁はそう遠くない将来に利上げが必要になる公算があると指摘した。市場ではあす18日に公表される連邦公開市場委員会(FOMC)の4月会合の議事録にも注目が集まっている。

  BB&Tウェルス・マネジメント(アラバマ州バーミングハム)のシニアバイスプレジデント、ウォルター・ヘルウィグ氏は「売りの動きはかなり素早く、連銀総裁らの利上げに関する発言が広がると動きはさらに明確になった」とし、「株式投資家は手を引き、利回りに関連する銘柄は全て売られたようだ。利上げ発言への無条件反射的な反応だ」と述べた。

  個別銘柄の動きでは、インターネット金融サービス会社レンディングクラブの株価が8.6%安。先週は1週間で51%下げていた。最高経営責任者(CEO)辞任などを受けて投資家が融資債権購入を停止し、米司法省から大陪審への召喚状を受け取ったと明らかにしたことが響いている。

  アッヴィは3.5%安。主力商品であるリウマチ治療薬「ヒュミラ」について、特許の一つが無効な可能性があるとの米当局の指摘が嫌気された。

原題:U.S. Stocks Slump as Inflation Data Stokes Rate-Hike Speculation(抜粋)