ドル・円は109円前半、原油高・株高でリスク選好-豪ドル、ポンド上昇

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  • 一時109円34銭と2営業日ぶりの水準までドル高・円安が進行
  • 109円半ばの直近高値抜けるにはこの株高だけでは力不足-みずほ証

17日の東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=109円台前半へ水準を切り上げた。原油高や株高を背景にリスク選好に伴う円売りが優勢となった。

  午後3時半現在のドル・円相場は109円30銭前後。朝方に109円11銭を付けた後、一時108円89銭まで値を切り下げたが、伸び悩んでいた日本株が持ち直すと下げ渋った。その後、109円ちょうど前後でもみ合っていたが、欧州市場に向けては円売りが強まり、一時109円34銭と2営業日ぶりの水準までドル高・円安が進んだ。

  みずほ証券投資情報部の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、「雰囲気は昨晩から株高・原油高で全般的にリスクオンだが、ドル・円が109円半ばの直近の高値を抜けるにはこの株高だけでは力不足」と指摘。焦点はあすの日本の1-3月期の国内総生産(GDP)がマイナスになるかどうかと、週末の主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会合でルー米財務長官が日本の為替介入をけん制するような発言をするかどうかに絞られていると語った。

GDP

  ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査によれば、18日発表の1-3月期の実質GDPは前期比年率0.3%増が見込まれている。昨年10-12月は同1.1%減だった。

  16日に大幅反発したニューヨーク原油先物相場はアジア時間17日の時間外取引で続伸し、6カ月ぶりとなる1バレル=48ドル台へ上昇。東京株式相場は続伸し、日経平均株価は186円高で取引を終えた。

  みずほ証の鈴木氏は、GDPはうるう年効果もあり小幅プラスが見込まれているが、1-3月は相場も相当荒れた中でマイナスもあり得る際どいところと指摘。「マイナスになると日銀の追加緩和期待と消費増税先送り、その先は株価の上昇と本邦財政懸念となるので、全て円売り材料ということでうまくいけば110円への原動力になる可能性がある」と語った。

  麻生太郎財務相は17日の閣議後会見で、20日から始まるG7財務相・中央銀行総裁会議の議題について、為替は必要に応じて議論になっていくと述べ、日本としては為替の安定が一番重要と話した。

  米財務省当局者は16日、G7を前にした記者団との電話会議で、円相場の動向について「為替市場は秩序のある動き」との認識を示し、日本が円売り介入を実施する可能性についての質問に対し、米国は為替に関する約束をG7とG20の他の参加国が守ると予想していると述べた。

豪ドル

  オーストラリア・ドルは全面高となり、対ドル、対円で3営業日ぶり高値まで上昇した。オーストラリア準備銀行(豪中央銀行)がこの日公表した議事録で、今月3日の政策決定会合で利下げをするかさらなるデータを待つかが議論されたことが明らかとなり、追加緩和観測が後退した。

  ポンドも3営業日ぶり高値まで上昇。ORB/テレグラフの最新の世論調査では55%の英国民がEU残留に投票する意向が示された。離脱は40%。4月調査では残留52%、離脱43%だった。

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