米国債:下落、JPモルガンも10年債利回り予想を引き下げ

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16日の米国債相場は下落。ウォール街ではこのところ米国債利回り予想の下方修正が相次いでおり、アレックス・ローバー氏率いるJPモルガン・チェースのアナリストも年末の10年債利回り予想を1.9%と、従来の2.15%から引き下げた。

  JPモルガンのアナリストは投資家の米経済成長率見通しが前年よりも低下しているため、米国債利回りは世界的な金融緩和に一段と敏感で、投資家は米国の利上げを予想して、大きなリスクを取りたがらないと説明した。

  それでもJPモルガンの予想は現在の水準を10bp余り上回っており、10年債のリターンが約0.2%のマイナスになることを示唆している。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前営業日比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.76%と、4月20日以来の大幅な上げ。BMOキャピタル・マーケッツのアナリストの16日付リポートによれば、原油高が主な要因。

  ウォール街では全般にストラテジストが2016年の国債利回り予想を引き下げている。世界の経済成長見通しが低下し、欧州やアジアの中銀が追加緩和を導入していることが背景にある。ブルームバーグがまとめたストラテジスト66人の第2四半期の10年債利回り見通しは中央値で1.9%と、昨年末時点の2.55%から低下。年末予想は2.2%と、昨年末の2.78%から低下している。

  JPモルガンは利回りの年末予想を引き下げたものの、短期的には米国債相場は下落すると予想。顧客には5年債下落を予想した持ち高を取るよう勧めた。5年債利回りはこの日、6bp上昇の1.26%。

  利回り予想の引き下げはJPモルガンの米金融政策予想とは関係がない。同行のエコノミストはなお年内2回の利上げを予想している。

  ローバー氏ら同行のストラテジストは予想について、グリーンスパン連邦準備制度理事会(FRB)議長が在任中に経験した長期金利低下の「謎」と比較。「フェデラルファンド(FF)金利の上昇を予想しながら、長期債利回り予測がなお低いのは矛盾しているのか。恐らくそうだろうが、前例はある」とし、イエレン議長も「謎に直面している。他の先進国の状況を考えれば現在の方が問題が深刻だ。ただ、問題は解決不可能というわけではない」と指摘した。

  ブルームバーグがまとめたオーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)データによると、年末までの利上げ確率は約57%。前週末の47%から上昇した。
  
  ゴールドマン・サックスは前週、年末の10年債利回り予想を2.4%と、従来の2.75%から引き下げた。シティグループの米金利ストラテジスト、ジャバズ・マタイ氏は6日付の顧客向けリポートで、10年債利回りは1.5%に低下する可能性があるとの見方を示した。

原題:JPMorgan Joins Chorus of Banks Cutting Treasury Yield Forecasts(抜粋)

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