欧州債:周辺国債、Brexitリスクを過小評価-スプレッド急拡大も

16日の欧州債市場ではイタリアなどの周辺国債が下落した。周辺国債は英国の欧州連合(EU)離脱(「Brexit」)が現実となった際に最も影響を受けそうな資産クラスの1つであるにもかかわらず、こうしたリスクが無視されていると指摘する声があった。

  ロンドン時間午後4時4分現在、イタリア10年物利回りは前週末比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.49%。同国債(表面利率2%、2025年12月償還)価格は0.145下げ104.575。欧州債の指標とされるドイツ10年債利回りも2bp上昇し0.14%。

  イタリア10年債のドイツ国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)はこの日、134bpとなった。アリアンツ・グローバル・インベスターズの運用担当者、マイク・リデル氏(ロンドン在勤)は、周辺国債がBrexitリスクを過小評価しているとの見方を示す。英国がEUに残留した場合にスプレッドは115bpまで縮小する可能性があるものの、EU離脱なら際限なく拡大する恐れがあるとし、こうしたリスクの下ではイタリア国債の下落を見込むトレードが自明だと付け加えた。

  さらに「EU2位の経済大国である英国が離脱を決めたら、欧州の将来像には良いシグナルとならない」とし、「ユーロ圏を結束させているのが政治的な意思だと考えれば、周辺国債が圧迫されそうな理由もわかるだろう。こうしたリスクを補うのに十分な利回りが提供されているとは思えない」とも述べた。

  イタリアとスペイン、ポルトガルなどの周辺国の国債は既に、それぞれの国の支払い能力という困難に直面している。イタリアは銀行危機の解決からまだ程遠く、スペインは6カ月で2回目の総選挙に向かっている。

原題:Europe’s Periphery Deaf to Brexit Warnings, AGI’s Riddell Says(抜粋)