きょうの国内市況(5月16日):株式、債券、為替市場

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●日本株反発、好決算の住友電工や資生堂急伸-政策期待も、上値限定的

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  東京株式相場は反発。今期の営業増益計画と自社株買いが好感された住友電気工業、上期営業利益計画を上方修正した資生堂など決算評価銘柄が急伸。業種別では非鉄金属や鉄鋼、化学株など素材セクター、機械や電機など輸出株が高い。消費税増税の先送り観測など、根強い政策期待も支援材料となった。半面、東証1部の売買代金は2兆円割れと低調、株価指数の上げ幅も限られた。

  TOPIXの終値は前週末比1.46ポイント(0.1%)高の1321.65、日経平均株価は54円19銭(0.3%)高の1万6466円40銭。

  ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストは、「財政、金融政策への期待感はある」とした半面、「内容が出てくるまで、投資家はまだ自信を持ち切れない。短期筋がいつ円買い・株売りに振れるかも分からず、買いのポジションを一方向に傾けにくい」と話した。

  東証1部売買高は19億5208万株、売買代金は1兆9332億円と前週末に比べ24%減り、1週間ぶりの2兆円割れ。上昇銘柄数は742、下落は1099。東証1部33業種は非鉄、機械、鉄鋼、電機、化学、その他製品、保険、建設、証券・商品先物取引、卸売など17業種が上昇。ゴム製品や石油・石炭製品、空運、電気・ガス、医薬品、その他金融、小売など16業種は下落。

  前週末に3月期決算企業の決算発表社数がピークだったことを受け、業績内容に応じた選別投資の動きが鮮明。売買代金上位では、17年3月期は12%の営業増益計画、200億円を上限にした自社株買いを行う住友電工が急伸。国内や中国化粧品の伸びを背景に1ー6月期(上期)営業利益計画を増額した資生堂も買われ、今6月期利益計画を上方修正したアルバックも高い。

  半面、16年12月期利益計画を下方修正し、SMBC日興証券が投資判断を下げた東洋ゴム工業は急落。第1四半期営業減益のケネディクス、13日午後の決算を受けアナリストからネガティブの声が上がった横浜ゴム、カルビーも安い。
  
  

●超長期債は下落、財政拡大観測重し-生保が買い手引いているとの声も

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  債券市場では超長期債を中心に下落した。20年債と40年債の入札を控えて利回り曲線にスティープ(傾斜)化圧力が掛かりやすいことに加えて、来週の主要7カ国(G7)首脳会議(サミット)を控えて財政拡大観測への懸念も相場の重しとなった。

  現物債市場で新発30年物の50回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末3時時点の参照値より1.5ベーシスポイント(bp)高い0.36%と、4月28日以来の水準で取引を開始した。いったん0.35%に戻した後、再び0.36%を付けた。新発20年物の156回債利回りは0.5bp高い0.27%で開始し、0.275%に上昇する場面もあった。長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは横ばいのマイナス0.115%で開始し、その後はマイナス0.11%を付けている。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「3月の年度末要因で買っていた生保などが恐らく手を引いているという中で相場が弱くなりやすいことに加え、入札が続くことや日本銀行の長期国債買い入れオペで超長期債の買いはあと2回しかないということを考えると需給が緩みやすい」と説明。さらに今週は国内総生産(GDP)発表、来週にはサミットを控え、「どちらかというと財政拡張方向との見方が強い」と言い、「この水準からなかなか超長期を積極的に買っていこうと言う人はそんなにいないと思う」と話した。

  長期国債先物市場で中心限月の6月物は前週末比3銭安の151円90銭で取引を開始し、いったん151円85銭まで下落した。一時4銭高の151円97銭まで上昇したが、午前の日銀金融調節で国債買い入れオペ通知がないと再びマイナス圏まで下げた。午後にはやや値を戻し、結局2銭高の151円95銭で取引を終えた。

  14日付の日本経済新聞は、安倍晋三首相が2017年4月に予定する消費税率10%への引き上げを再び延期する方針を固めたと報じた。今月26、27日に開く主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の議論などを踏まえて表明する見通しだとしている。共同通信によると、首相は同報道を否定しているという。

●円が下落、サミット向けた政策期待で日本株上昇-対ドル108円台後半

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  東京外国為替市場では円が下落。来週の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に向けた政策期待などを背景に日本株が上昇する中、リスク選好に伴う円売りが優勢となった。

  午後4時2分現在のドル・円相場は1ドル=108円73銭前後。週末発表の中国経済指標の不振を受けて朝方は108円47銭まで円買いが先行したが、続落して始まった日本株が上昇に転じると円売りが強まり、一時108円99銭まで値を切り上げた。その後108円台後半でしばらくもみ合ったが、109円台には届かず、午後には日本株が上げ幅を縮めたのに伴い、ドル・円も伸び悩んだ。

  三井住友信託銀行マーケット金融ビジネスユニットの細川陽介為替セールスチーム長は、消費増税延期や財政政策への期待から日本株が上昇している流れを受けて、ドル・円は買われたと説明。ただ、先週末の強い米経済指標を受けたドルの動き、それを受けた米株の動きを見ていると「109円台でドル・円を買い上がっていく理由が見受けられない」とし、今週末の主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会合も「米国の日本の為替政策に対するスタンスが変わってないとみられる中で、円買い材料にされやすい」と語った。

  先週末の海外市場では予想を上回る米小売売上高や米ミシガン大学消費者マインド指数を受けて一時109円56銭と4月28日以来の水準までドル買い・円売りが進んだが、米国株が下落し、米債利回りが下げに転じたことで、108円台後半まで反落していた。