債券下落、株高・米債安受けて売り優勢-5年入札後に一時買い優勢も

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  • 先物は3銭安の151円92銭で終了、一時151円85銭まで下落
  • 5年入札結果:最低落札価格101円57銭と市場予想を1銭上回る

債券相場は下落。米国債相場の反落や国内株高に加えて、19日に20年債入札を控えていることを背景に売りが先行した。一方、この日の5年債入札結果を好感して、午後の取引開始後に買いが優勢になる場面もあった。

  17日の長期国債先物市場で中心限月6月物は前日比8銭安の151円87銭で取引を開始し、一時151円85銭まで下落した。午後の取引開始後から水準を切り上げ、5年債入札結果の発表後には2銭高まで上昇する場面もあった。再びマイナス圏での推移となり、結局3銭安の151円92銭で引けた。

  三井住友アセットマネジメントの深代潤債券運用グループヘッドは、「日銀の追加緩和が6月か7月にあるかもしれないとの予想も出ている。マイナス金利を突っ込んで買っていくことには懐疑的な見方が出ているが、需給は逼迫(ひっぱく)しており、金利が上昇し続ける感じではない」と指摘。ただ、「今週は20年債入札もある。日銀オペは長い年限が先行していたので、20年債、40年債入札に対して若干不安もある」と言う。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1ベーシスポイント(bp)高いマイナス0.105%で開始。午後はマイナス0.115%まで戻している。新発5年物127回債利回りは1bp高いマイナス0.225%で始まり、マイナス0.23%を付けている。

  新発20年物の156回債利回りは0.5bp高い0.275%で開始し、午後に入って買いが優勢となると一時0.255%まで下げた。その後は0.26%。新発30年物の50回債利回りは1.5bp高い0.37%と4月28日以来の高水準で始まった後、一時0.345%に低下した。その後は0.355%で推移している。

  三菱UFJ信託銀行資金為替部商品課の鈴木秀雄課長は、「午後は相場全体がしっかり。先週から超長期セクターは弱めに推移していたので、その調整が起こっているようだ」と説明した。

5年債入札結果

  財務省が午後発表した表面利率0.1%の5年利付国債(127回債)の入札結果によると、最低落札価格は101円57銭と、市場予想を1銭上回った。小さければ好調なテール(平均と最低落札価格の差)は2銭と前回と同水準。投資家需要を反映する応札倍率は4.15倍と前回の4.36倍から低下した。

  三菱UFJ信託銀の鈴木氏は、5年債入札結果について、「しっかりだった。緩和期待が根強い中で、日銀トレードを見越した買いがあったのだろう」と分析した。「市場ではいずれ日銀はマイナス0.3%まで金利を引き下げるとの見方もあり、そうであれば現行の5年債は買えるということにもなる」と話した。

  今週は19日に20年債入札、26日には40年債入札が予定されており、今月は超長期ゾーンの債の入札が3週連続で行われる。一方、日銀の超長期ゾーンの国債買い入れオペは月5回程度のうち、先週までに3回実施されている。

  20年債入札について、三菱UFJ信託銀の鈴木氏は、「何となく買いたい目線が0.30%にある中で、先週までの金利の上昇は0.28%にとどまってしまった。規模が小さくダッチ方式の40年債入札を除けば、超長期債の供給がない。ロングを作りやすい状況になっている上、この間の金利の上限が0.28%だったことで、目線を0.3%に置きながらも現行水準で無難に消化されてしまう可能性がある」と述べた。

  16日の米国債相場は下落。米10年債利回りは前週末比5bp上昇の1.75%程度で引けた。原油先物相場や米株相場の上昇を受けて売りが優勢となった。この日の東京株式相場は上昇。原油や銅など国際商品市況の上昇などから、資源セクター、海運や鉄鋼、電力株など幅広い業種が買われた。日経平均株価は前日比1.1%高の1万6652円80銭で引けた。
  

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