ホンダ、世界で追加リコール2100万台へ-前期は品質費用増で大幅減益

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米当局によるタカタ製エアバッグの追加リコールをめぐり、ホンダは世界で2100万台をリコールする予定だ。ホンダはこれに伴う品質関連費用の増大で、前期(2016年3月期)決算が大幅減益となる一方、今期業績で増益となる見通しを示した。

  ホンダは13日、米当局による追加リコールを受けて、品質関連費用の見積もりに変更が生じたと発表した。追加分の影響額は前期連結決算で約2670億円。岩村哲夫副社長は同日の決算発表に際して、助手席で乾燥剤のないタカタ製エアバッグ搭載車について、世界で2100万台をリコールする予定とした。

  タカタ製インフレータ(膨張装置)で乾燥剤が入っていない製品については、これで全て対処済みとなり、今後新たな品質保証費用を計上する予定はないという。岩村副社長はまた、乾燥剤が入ったインフレータについて、19年末に検証結果が出るまでは問題がないという前提で使用していると述べた。ホンダの新車の約半分がタカタ製エアバッグを搭載しているが、うちタカタ製のインフレータを使っているのは7ー8%程度。全て運転席側で乾燥剤が入っているという。

  タカタ製エアバッグのインフレータをめぐっては、異常破裂の報告が相次ぎ、米国を中心に死傷者も出ている。搭載車のリコールは拡大しており、米運輸省道路交通安全局(NHTSA)は5月に入り、エアバッグインフレータで3500万-4000万個を追加リコールすることでタカタと合意したと発表。相安定化硝酸アンモニウムを使った乾燥剤のない前席エアバッグインフレータのうち、米で回収対象となっていない全てについて新たに回収対象に含めた。

今期業績は増益予想

  ホンダが13日に開示した決算資料によると、今期の純利益予想は前期比13%増の3900億円とした。ブルームバーグが集計したアナリスト22人の予想平均は5742億円億円。今期の営業利益は同19%増の6000億円、売上高が同5.8%減の13兆7500億円の見通しとした。

  今期の営業利益段階で前期と比べた増減要因では、為替影響が3030億円のマイナス要因となるが、コスト削減効果などで1130億円、販管費減少で2910億円などのプラス要因が寄与する。為替前提は対ドルで105円とした。前期は品質関連費用が膨らみ、販管費が増大していた。

  今期の世界グループ販売は、四輪車で前期比3.6%増の491万5000台、二輪車で同7.7%増の1836万台を計画している。岩村副社長は、4月に発生した熊本地震による設備の復旧費用は現時点で今期業績予想に織り込んでいないと話した。

  今年1-3月の業績では営業損益638億円、純損益934億円といずれも赤字に転落した。ブルームバーグが集計したアナリスト9人の純利益予想の平均は1127億円だった。前期の純利益は前の期比32%減の3445億円だった。

  前期決算の営業利益段階で前の期と比べた増減要因では、品質関連費用の増大などにより、販管費増で3972億円のマイナス要因となった。品質関連費用に含まれるエアバッグのインフレータに関連する製品保証引当金繰入額は前期約4360億円(前の期約1200億円)に膨らんだ。今年1ー3月の営業利益段階で前年同期と比べた増減要因でも、販管費増で2104億円のマイナス要因と、赤字転落の主因となった。

燃費不正の問題なし

  三菱自動車の燃費不正問題に関連して、岩村副社長は内部監査の結果、二輪、四輪車とも問題なかったと述べた。

  国内大手自動車メーカーの決算発表によると、トヨタ自動車は今期純利益が前期比35%減の見通しで、円高や諸経費増などが響く。日産自動車も円高などで、今期純利益予想が同0.2%増にとどまる。ホンダの株価は13日終値で前日比2.2%安の2956.5円、年初来では24%の下落となっている。

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