鴻海、シャープ人員を削減へ-決算は「基準下回った」と郭会長

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  • シャープは「最大7000人程度の人員削減」と記載するも撤回
  • 前期は2期連続の巨額損失、鴻海の戴副総裁が社長就任へ

台湾の鴻海精密工業の郭台銘(テリー・ゴウ)会長は、買収契約を結んだシャープの従業員に対し早くも人員削減の警告を発した。一方で、シャープブランド再建に「心血を注ぐ」従業員には努力に報いる姿勢も示した。

  シャープが12日に発表した前期(2016年3月期)決算は、2期連続の巨額損失となった。この決算発表後、郭会長はシャープ従業員に宛てた書簡に「これを言うのは重苦しいことだが、決算は基準を下回った」と記した。さらに「シャープの経営を精査」すると「会社全体で一定の非効率性」が目立ったとして、「極めて残念なこと」ではあるが人員を削減する必要があると加えた。ブルームバーグは従業員への書簡を入手した。

  郭会長は人員削減の規模については、言及しなかった。ただシャープは12日午後3時に発表した資料で、世界で「最大7000人程度の人員削減」を行うと記載。その後、資料を撤回して記述を削除し、「人員適正化」という表現に改めた。シャープは、資料に間違いがあったとしている。

  雇用の維持は、買収の重要な用件の一つとなっていた。3月30日の発表によると、シャープは従業員の雇用維持について鴻海から「力強いコミットメントが得られた」と説明。また郭会長は4月2日の会見で「日本では、最善を尽くしている人は全員残ってほしいと思っている」と述べていた。

  一方、郭会長は書簡で人員削減が完了次第、「自らの仕事に心血を注いで真剣に取り組むシャープ従業員に報いるため、成果に基づく評価制度」が導入すると表明した。賃金カットや年末賞与の減額についても「過去のものだ」と記載した。

  シャープが12日に発表した前期の純損失は2560億円で前の期の純損失2223億円を上回った。出資金の払い込み完了後に、鴻海の戴正呉副総裁の社長就任を臨時取締役会で決議し、高橋興三社長は退任する。また大阪市阿倍野区の本社を堺事業所(大阪府堺市)に移転する。

  シャープ株は13日、一時前日比7.7%高の140円となり、3月30日以来、1カ月半ぶりの日中上昇率となった。午前9時57分現在は同4.6%高の136円。

原題:Foxconn to Cut Sharp Jobs After Review of ‘Subpar’ Performance(抜粋)

(第3段落にシャープの発表資料に関する記載を追加しました.)
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