英中銀:「Brexit」強く警告、リセッションあり得る-利下げ可能

更新日時

イングランド銀行(英中央銀行)は12日、成長率見通しを下方修正するとともに、欧州連合(EU)離脱(「Brexit」)は英経済に打撃を与え、リセッション(景気後退)を引き起こしかねないと強く警告した。

  EU離脱の是非を問う国民投票は6月23日に実施される。カーニー総裁は投票を「誰もが知っているが触れたがらない重大なリスク」だとし、英国の見通しをめぐる不透明性はユーロ圏債務危機以降で最高に達したと指摘した。この日の金融政策委員会 (MPC)は全会一致で0.5%での政策金利据え置きを決め、インフレは引き続き抑えられているとの認識を示した。

  カーニー総裁は政策決定後の記者会見で「EU離脱の選択は為替レートと需給ポテンシャルに重大な影響を与え得る」と述べ、ポンドが下落する公算が大きいとの見方を示した。「投票の結果がどうであれ、英国民のため中銀は最善を尽くし、持てるあらゆる手段を駆使する」と言明した。

  2四半期連続のマイナス成長と定義される「技術的リセッション」に陥る可能性があると総裁は述べた。投票結果の長期的影響について中銀は検証していないと付け加えた。

  取り得る措置については、非伝統的な手段に訴える前に利下げをする選択肢があるというのがMPCの判断だとし、引き締めが必要になった場合も金利が望ましい政策手段だと説明した。

  中銀はBrexitをめぐるリスクについての詳細な評価を公表。不透明性の長期化や資本流入への打撃、金融機関の資金調達コストの増加、金融安定への脅威などをもたらす可能性を挙げた。詳細なリスク判断公表はEU残留派への支援だとの批判を呼ぶ恐れもあるが、カーニー総裁はBrexitが中銀に付託された使命に対する「最大のリスク」であり、この発表を回避すればそれこそが政治的な選択になると主張した。

  中銀は4-6月(第2四半期)の成長率見通しを0.3%とし、従来予想の0.5%から引き下げた。投票でEU残留が決まれば成長は回復する公算が大きいものの、現在の不透明感の影響はしばらく続く可能性があると、カーニー総裁は述べた。

  インフレ率の見通しはほぼ据え置き、2年後に目標の2%を若干上回る水準と予想した。予想は英国がEUにとどまり、2019年4-6月までに0.25ポイントの利上げがあることを前提としている。

  16年の成長率予想は2%と従来の2.2%から引き下げ。17年と18年についてはいずれも2.3%と予想し、従来のそれぞれ2.4%と2.5%から修正した。インフレ率は18年4-6月に2.1%に達し、その1年後は2.2%になるとの見通しを示した。

原題:Carney Warns Brexit Risks Recession as BOE Cuts Growth Forecasts(抜粋)
Carney Says MPC Has Room to Lower Bank Rate If Needed
Carney Sees Recession Risk in Brexit as BOE Cuts Growth Outlook

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE