MUFGなど3メガ、利益4年ぶり低水準に-マイナス金利や海外減速

  • アナリストによる今期純利益予想は合計で6.9%減の2兆2540億円
  • 17年3月期は「銀行界にとって難しい年になる」-全銀協会長

三菱UFJフィナンシャル・グループなど邦銀3メガグループの2017年3月期(今期)連結純利益は、前期比で7%程度の減益となりそうだ。日本銀行が導入したマイナス金利政策を受けた国内業務の収益性低下や海外ビジネスの減速、資源関連融資の劣化などが影響するとみられる。

  みずほフィナンシャルグループ三井住友フィナンシャルグループは13日午後に、MUFGは16日夕に16年3月期(前期)決算を発表する予定。ブルームバーグが集計したアナリスト9人の前期純利益見込みは3メガ合計で前の期とほぼ同水準の2兆4210億円。今期予想は前期比6.9%減の2兆2540億円となっている。

  アナリストによる今期純利益の個別予想平均値は、MUFGが9815億円、三井住友Fが6980億円、みずほFGが5747億円。大和証券の高井晃チーフアナリストは、マイナス金利導入で「国内資金利ざやの縮小加速が予想される」と指摘。海外業務では「与信で一定の損失発生を想定する」などとみている。

  マイナス金利政策を受け国内市場では、国債利回りに加え、融資の指標となる銀行間取引金利も過去最低水準に低下。株価も下落傾向が強まった。海外業務でも米国経済の減速や円高傾向が進み、内外で収益環境が悪化した。3メガの今期純利益がアナリスト予想通りなら、13年3月期の2兆2072億円以来の低水準となる。
 
  全国銀行協会の国部毅会長(三井住友銀行頭取)は4月の会見で、今期について「海外の成長減速、資源価格の低迷、マイナス金利政策の導入についても短期的にはマイナス影響が出てくる」と指摘。収益面では「今の状態が続くとすれば、16年度は銀行界にとって難しい年になる」と見通した。  

海外事業、資源ポートフォリオ

  BNPパリバ証券の鮫島豊喜シニアアナリストは、米銀大手の動向から「邦銀3メガ銀は資源関連の与信費用の増加や追加は避けられない」と分析。特にMUFGは米国部門で石油関連向け融資の55%が非正常先となるなど「貸し出しの質の悪化」が進んだと分析する。同社のエネルギー業種向け与信残高は15年9月末で5.5兆円。
 
  ゴールドマン・サックス証券の田中克典アナリストは9日付リポートで、今期はマイナス金利などで「銀行が強気なガイダンスを出すインセンティブは乏しい」とし、与信費用や政策保有株売却益が業績を左右するとみる。BNPパリバの鮫島氏は株式売却益はMUFGが1000億円、三井住友Fが800億円、みずほFGが1400億円と見積もる。

  3月末に終わった前期純利益のアナリストによる個別見込み額は、MUFGが1兆250億円(15年3月期は1兆338億円)、三井住友Fが7600億円(同7536億円)、みずほFGが6360億円(同6119億円)となっている。

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