【個別銘柄】富士重や明治HD上昇、三菱自ストップ高、民放各社安い

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12日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  富士重工業(7270):前日比3.7%高の3881円。発行済み株式総数の1.92%に当たる1500万株、金額で480億円を上限に自社株買いを行うと12日午後に発表。期間は13日から9月30日まで、当面の需給好転を見込む買いが入った。同時に示した2016年3月期の連結営業利益は前の期比34%増の5656億円。海外で「アウトバック」が好調を維持、欧州で出荷を開始した「レヴォーグ」などの伸びも寄与した。17年3月期は過去最高の自動車販売台数を計画する一方、為替変動や試験研究費の増加などで営業利益は26%減の4200億円を見込む。同社は来年4月1日から社名を「SUBARU」に変更。

  明治ホールディングス(2269):11%高の9840円。16年3月期の連結営業利益は前の期比51%増の778億円だった、と11日に発表。従来計画の665億円を上回った。「明治プロビオヨーグルトR-1」の新商品、市販チーズやチョコレートの伸びなど食品部門が好調だった。17年3月期は4.2%減の745億円と計画したが、野村証券では過度に保守的で、健康・機能に着目した商品の好調から大幅増益を予想と指摘。投資判断「買い」、目標株価1万2000円を継続した。

  三菱自動車(7211):80円(16%)高の575円とストップ高。日産自動車(7201)が燃費データ不正問題を抱える三菱自株の33%を取得する意向であることが関係者の話で分かった。両社は、資本業務提携などに関するさまざまな検討を行っているとしたリリースを発表。日産主導で経営再建が進むと期待された。今後の資金調達や財務リスクを懸念する売りで、日産自は1.4%安の988.1円。

  カシオ計算機(6952):12%安の1714円。11日に発表した17年3月期の連結営業利益計画は前期比14%増の480億円で、市場予想の561億円を下回った。野村証券では時計やプロジェクターの業績拡大はおおむね順調な一方、教育などそれ以外の事業が想定以下と指摘、投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。マクロ環境の悪化に対する抵抗力が強い事業モデルとみていたが、新興国通貨変動による業績の減速を今回確認したという。

  ブリヂストン(5108):5.8%安の3873円。1-3月期(第1四半期)の連結営業利益は前年同期比6.7%減の1085億円だった、と11日に発表。米州でのトラック・バス用タイヤ、建設・鉱山車両用タイヤの販売減少などに加え、為替の円高が響いた。前期比0.5%増の5200億円を見込む16年12月通期計画に対する進捗(しんちょく)率は21%。

  テレビ朝日ホールディングス(9409):8.3%安の1728円。17年3月期の連結営業利益は前期比16%減の140億円を計画する、と11日に発表。音楽出版事業の減収、番組制作費の増加などが響く。JPモルガン証券は投資判断を「オーバーウエート」から「中立」に下げた。前の期比9.5%増の166億円だった16年3月期は想定線だったが、今期会社計画は想定を大きく上回る番組制作費の増加が見込まれ、ネガティブサプライズとした。

  TBSホールディングス(9401):8.8%安の1441円。17年3月期の連結営業利益は前期比13%減の150億円を計画する、と11日に発表。番組強化のため、費用面で一定の制作費配分を行う方針。SMBC日興証券は、営業減益計画は想定外でネガティブと指摘。19年3月期の営業利益目標を195億円とする中期経営計画も物足りない、とした。

  スカパーJSATホールディングス(9412):12%安の540円。17年3月期の連結営業利益は前期比7.1%減の225億円を計画する、と11日に発表。衛星減価償却費の増加に加え、有料多チャンネル事業におけるFTTH(光ファイバー)経由の加入獲得を目指す費用増などが響く。16年3月期は前の期比23%増の242億円だった。

  シスメックス(6869):9.9%高の7850円。16年3月期の連結営業利益は前の期比28%増の570億円だった、と11日に発表。海外で血球計数、血液凝固分野での検体検査機器が伸長、機器設置台数の増加で試薬の売り上げも拡大し、従来計画の520億円を上回った。国際会計基準(IFRS)を適用する17年3月期は620億円と計画した。

  ディー・エヌ・エー(2432):12%高の2043円。11日に発表した16年3月期連結決算(IFRS)は、売上高が前の期比0.9%増の1437億円、営業利益は20%減の198億円。中国のゲーム事業、知的財産(IP)創出プラットフォームなど新規事業やスポーツ事業の伸びで増収を確保。アプリ向けタイトルの開発、提供の進捗でゲーム内課金の決済関連費用、人件費増などが減益要因となった。17年3月期の第1四半期(4-6月)は、売上高が前年同期比1.3%増の382億円、営業利益は65%増の66億円と計画。みずほ証券は投資判断「買い」を継続、営業増益基調が続きそうで、株価回復が徐々に進むとの見方を示した。

  いすゞ自動車(7202):5.6%高の1236.5円。17年3月期の連結営業利益は前期比2%増の1750億円を計画する、と11日に発表。メリルリンチ日本証券は、今期の増益ガイダンスは希有で、厳しいマクロ環境下での増益確保の意志を評価すると指摘。価格改定効果や新型車効果も期待できる上、販売前提も近年になく保守的とし、投資判断「買い」を継続した。

  荏原(6361):11%高の549円。16年3月期の連結営業利益は前の期比10%増の380億円だった、と11日に発表。国内イメージセンサーメーカー、海外メモリーメーカーによる設備投資が増勢で、CMP(化学機械研磨)装置を中心とした精密・電子事業が伸びた。17年3月期は2.7%減の370億円と計画したが、市場予想の353億円は上回る。メリルリンチ日本証券は、コンセンサスを上回りポジティブと指摘。円高環境下でのディフェンシブ性とグローバル比較の割安さを評価し、投資判断「買い」、目標株価650円を維持した。

  日揮(1963):8.2%安の1731円。17年3月期の連結営業利益は前期比32%減の340億円を計画する、と12日午前に発表。市場予想の504億円を下回る。総合エンジニアリング事業の伸びで前の期比67%増の497億円だった16年3月期からの悪化を見込む。今期の為替前提レートは1ドル=110円。

  太陽誘電(6976):3.4%安の1024円。17年3月期の連結営業利益は、為替の円高や固定費増加の影響で前期比57%減の100億円を見込むと11日に発表。主力の積層セラミックコンデンサーなどの伸びで前の期比77%増の234億円だった16年3月期から悪化する。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、株価への影響はネガティブと指摘。ただし、会社計画は保守的との認識が今後深まるとみて、株価下落は一時的の可能性が高いとした。

  新生銀行(8303):7%高の168円。発行済み株式総数の3.76%に当たる1億株、金額で100億円を上限に自社株買いを行うと11日に発表。期間は12日から17年5月11日まで。野村証券は自社株買いの発表をポジティブに評価するとし、投資判断を「中立」から「買い」に上げた。実績の株価純資産倍率(PBR)は0.5倍強と割安感が強いとしている。

  ベネッセホールディングス(9783):4.6%高の2552円。原田泳幸会長兼社長が退任、福原賢一副社長が新社長に昇格する新経営体制を11日に発表。同時に示した16年3月期連結決算は、顧客情報漏えいに伴う営業自粛の影響で主力の通信教育講座「進研ゼミ」「こどもちゃれんじ」の会員数が減少し、前の期比63%減の109億円となった。17年3月期は31%減の75億円と減益率の半減を想定。SMBC日興証券は決算内容にサプライズはなく、新社長は前社長の戦略を踏襲する方針で、進研ゼミの回復に期待感を示した。

  ヨロズ(7294):19%安の1822円。17年3月期の連結営業利益は円高による海外収益目減りの影響で、前期比34%減の66億円を計画すると11日に発表。1株配当は46円と、前期53円からの減配を見込む。16年3月期はメキシコ、中国などの増収効果や新拠点の操業開始コストの減少で前の期比22%増の100億円だった。

  トクヤマ(4043):19%高の204円。大手銀行系の企業再生ファンドが同社の経営再建を支援する、と12日付の日本経済新聞朝刊が報道。トクヤマが発行する新株を引き受け、出資額が200億円前後とみられるとした。報道を受け会社側は同日午前、次期中期経営計画を策定中で、その中で財務再建策について検討していると発表した。

  トリドール(3397):12%高の2336円。16年3月期の連結営業利益は前の期比2.1倍の87億3300万円だった、と12日午前に発表。セルフうどんの丸亀製麺が好調、積極敵に出店した海外事業の黒字化も寄与し、従来計画の64億4000万円を上回った。17年3月期は0.3%増の87億6000万円と計画、1株配当は25円50銭と前期24円からの増配を見込む。

  ディスコ(6146):3.9%安の9480円。17年3月期上期(16年4-9月期)の連結営業利益は前年同期比43%減の102億円を計画する、と11日に発表。16年3月期通期は、精密研削装置(グラインダー)の好調などで前の期比13%増の303億円だった。SMBC日興証券は、決算内容はニュートラルとしながらも、円高もあって当面厳しい状況との見方を示した。

  エイベックス・グループ・ホールディングス(7860):12%安の1297円。16年3月期の連結営業利益は前の期比16%減の72億7700万円だった、と11日に発表。大規模会場でのライブ公演数の減少、音楽ソフトのアルバム作品の販売減少の影響に加え、映像配信サービスのリニューアル費用の増加も負担になった。17年3月期は引き続き映像配信の投資費用を想定、前期比18%減の60億円と計画した。

  UACJ(5741):23%高の261円。17年3月期の連結営業利益は前期比61%増の245億円を計画する、と11日に発表。缶材や自動車材の増加に加え、統合効果の進展やタイの板圧延工場立ち上げに係るコスト負担の縮小を見込む。16年3月期は前の期比36%減の152億円だった。

  大陽日酸(4091):8.7%高の1090円。16年3月期の連結営業利益は前の期比23%増の434億円だった、と11日に発表。米国、アジア・オセアニアなど海外でガス事業が伸長、新商品が好調だったサーモス事業の拡大も寄与し、採算面では原油価格下落によるコスト低減効果もあった。国際会計基準(IFRS)を適用する17年3月期は520億円と計画。

  ダイキョーニシカワ(4246):10%安の1357円。17年3月期の連結営業利益は、先行開発費用や減価償却費負担などから前期比21%減の136億円を計画すると11日に発表。国内外での増収効果で前の期比4割増の172億円だった16年3月期からの悪化を見込む。

  ぐるなび(2440):3.3%高の2867円。発行済み株式総数の3.98%に当たる193万株、金額で50億円を上限に自社株買いを行うと11日に発表。期間は12日から25日で、当面の需給好転が見込まれた。

  新明和工業(7224):6.4%高の783円。12日朝の東証立会外取引で自社株買いを行う、と11日に発表。発行済み株式総数の5.02%に当たる500万株を上限とし、1株736円、取得総額上限は36億8000万円。午前に発表された取得結果は420万3000株、取得価額は30億9340万円だった。

  銭高組(1811):17%安の381円。17年3月期の連結営業利益は前期比69%減の14億円を計画する、と12日午後に発表。資機材価格の上昇などが懸念されるとし、完成工事総利益率の改善で前の期比97%増の45億2600万円だった16年3月期からの悪化を見込む。

  カーチスホールディングス(7602):13%高の327円。発行済み株式総数の5.23%に当たる120万株、金額で5億円を上限に自社株買いを行うと11日に発表。期間は12日から9月23日までで当面の需給好転が見込まれた。