東芝:17年3月期の純利益予想1000億円に上方修正-従来400億円

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  • 家電事業の売却益を織り込み、純利益予想を600億円押し上げ
  • 資本増強策、「適当な環境来れば検討」と平田CFO

経営再建中の東芝は12日、今期(2017年3月期)の連結純利益見通しを1000億円とし、3月にまとめた今期事業計画の400億円から引き上げた。家電事業の売却益を織り込んだ。

  営業利益見通しは1200億円で事業計画と変わらず。売上高は5兆1000億円(計画は4兆9000億円)に上方修正した。同社は家電事業の東芝ライフスタイル株の80%強を中国の美的集団に約537億円で売却することで合意しており、6月30日付でライフスタイルは美的グループの子会社になる。

  最高財務責任者(CFO)の平田政善氏は、この日の記者会見で「脆弱(ぜいじゃく)な株主資本は喫緊の大きな経営課題と認識している」と発言。資本増強策について「自助努力を行った後、適切な環境が来れば検討する」と述べた。3月末の同社の株主資本比率は5.8%(前年同月末は17.1%)に急低下しており、同CFOは当面自助努力で2けたに乗せた後、「電機メーカーとしては30%が安全水準」と述べた。

  不正会計問題の影響で、東芝の財務状況は急速に悪化。家電や医療機器子会社を売却するとともに、パソコン事業についても引き続き他社との再編を検討している。平田CFOは、「かなり意識を持ってバランスシートを見直した」と強調し、追加の構造改革の必要はないと確信していると述べた。ストレージ、エネルギー、社会インフラの3分野に注力して立て直しを図り、黒字回復を目指す。6月には現副社長の綱川智氏が新社長に昇格する予定。

  一方、2016年3月期(前期)は売上高が前の期比7.3%減の5兆6701億円(前回予想は5兆5000億円)、純損益は4832億円の赤字(同4700億円の赤字)だった。

  東芝株は午後2時10分の決算発表直後に一時、4%(9円)高の229.9円を付けたが、その後は値を消し、0.9%(2円)高の222.9円で取引を終えた。