タカタ:今期純損益の黒字転換見込む-非中核事業売却など検討

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  • リコール問題で専門家委は今秋までに再建案報告へ-野村CFO
  • 前期は131億円の純損失、2年連続の赤字

エアバッグの大量リコールに直面するタカタは、今期(2017年3月期)の純損益が130億円の黒字に転換する見通しを示した。事業再建に向けて、設備投資の削減や非中核事業の売却などに取り組み、リコール問題で抜本的な対策を講じる。

  11日発表した決算資料によると、今期の純損益は130億円の黒字と、前期の131億円の赤字から転換する見通し。今期の営業利益は前期比22%減の330億円、売上高は同6.7%減の6700億円と予想した。野村洋一郎経理財務本部長(CFO)は11日の記者会見で、今期にリコール関連の弁護士費用や調査費などで約140億円の特損を見込んでいると述べた。

  決算資料でタカタは、設備投資削減や有価証券の売却などによりキャッシュフローの改善を図り、自動車安全部品以外の非中核事業の売却やインフレータ(膨張装置)部門の抜本的見直しを検討するとした。こうした対策を講じることで継続企業の前提に関する不確実性は認められないという。野村氏によると、2月に設置した第三者委員会による再建案は9月か10月ごろにまとまる見込み。また、原因調査を依頼した独フラウンホーファー協会の見解が今夏をめどにまとまる見通しという。

  前期については純損失が131億円と2期連続の赤字となった。前の期は純損失296億円だった。米国子会社が製造したエアバッグ製品の一部に関するリコール関連費用を再見積りしたところ、従来の想定よりも増えた負担額を特別損失として追加計上したことなどが響いた。営業利益と売上高については前期比でそれぞれ28%増、12%増となった。

  野村氏は、今期減収を見込む要因として為替影響を指摘した。今期の前提為替レートは対ドルが105円、対ユーロが125円。

  タカタ製エアバッグをめぐっては、米運輸省道路交通安全局(NHTSA)が先週、インフレータで3500万-4000万個の追加リコールを発表。タカタは相安定化硝酸アンモニウムを使った乾燥剤のない前席エアバッグのインフレータのうち、米で回収対象となっていない全てについて新たに回収対象に含めることに合意。これを受けて、国交省も9日、タカタと関係する自動車メーカーに今後の国内リコールをどう進めるかについて、20日までに報告するよう指示した。

   みずほ投信投資顧問の青木隆シニアファンドマネジャーは、機関投資家としては「悪材料が出尽くさない限り投資の対象外」とした上で、今後のリコール費用が個社で吸収できないほど巨額になる可能性も否定できない状況にあり、タカタは「アンタッチャブル」と話した。

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