ゆうちょ銀社長:オルタナ拡大や投信販売で対抗-マイナス金利の影響

日本郵政グループ傘下のゆうちょ銀行の池田憲人社長は、ブルームバーグなどとのインタビューで、日本銀行のマイナス金利政策が同行の収益に与える影響について「決してプラスではない」と述べた。その上で、この穴を埋めるため、資産運用や手数料ビジネスを強化していく方針を示した。

  4月1日付で社長に就任した池田氏(68)は、マイナス金利導入による業績への影響は「200億円を下回る程度」との認識を示した。影響度合いについては三菱東京UFJ銀行など「3メガ銀と差があるとは思わない」と語り、ゆうちょ銀が受ける悪影響が突出する訳ではないとの見方を明らかにした。

  日本銀行は2月中旬から、ゆうちょ銀を含む内外の大手行など民間銀行が預ける当座預金の一部にマイナス金利を適用。これを受け国債をはじめ市場金利は急低下した。銀行では当座預金の金利負担に加え、貸し出しや資産運用業務でも収益が圧迫されている。ゆうちょ銀の運用資産残高は2015年12月末で205兆円。

  池田氏はマイナス金利の影響を打ち返すため「プライベートエクイティや不動産関連などオルタナティブ(代替)投資を強化する」と述べた。手数料ビジネスでは「投資信託の販売を中心にまだまだ伸ばせる」と収益拡大に意欲を示した。このほかコスト削減などでも対応していくという。  
  
  池田氏は、運用強化について「リスク資産への投資額は60兆円となり収益は前向きになってきている」と語った。すでに一部で運用を開始したオルタナティブでは、運用責任者を務める佐護勝紀副社長と「長期スタンスで持って行こう」と話し合ったという。今後のリスク資産への具体的な投資額などについては言及を避けた。

  池田氏は横浜銀行の最高財務責任者(CFO)から03年に破綻した足利銀行頭取に転出して経営を再建した実績を持つ。直近は東日本大震災事業者再生支援機構の社長を務めていた。日本郵政では、西室泰三氏の退任を受け、ゆうちょ銀社長だった長門正貢氏が持ち株会社の社長に就任。池田氏はその後任に起用された。