きょうの国内市況(5月10日):株式、債券、為替市場

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●日本株連騰、為替や中国警戒後退-好決算評価も、素材や金融広く上げ

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  東京株式相場は連騰。為替や中国景気への過度な警戒が和らぎ、好決算銘柄を評価する買いも株価指数を押し上げた。ガラス・土石製品や化学など素材株、輸送用機器やゴム製品など輸出株、その他金融や保険など金融株、情報・通信株など東証1部33業種中、31業種が高い。

  TOPIXの終値は前日比28.24ポイント(2.2%)高の1334.90、日経平均株価は349円16銭(2.2%)高の1万6565円19銭。

  ドルトン・キャピタル・ジャパンの松本史雄ファンドマネージャーは、「1ドル=105円割れ、次は100円割れがあり得るかもしれないというのが市場の懸念だったが、為替が今後落ち着くなら、米国経済の改善方向や新興国経済の底打ちによって年後半に向け業績期待が出てくる」と指摘した。足元で発表が相次ぐ決算も、「決して良い内容ではないが、悪いものは株価に織り込み想定内」とみている。

  東証1部33業種はその他金融、保険、ガラス・土石製品、金属製品、ゴム、化学、精密機器、通信、建設など31業種が上昇。石油・石炭製品と鉱業の2業種のみ下落。石油と鉱業は、9日のニューヨーク原油先物が2.7%安の1バレル=43.44ドルと2週間ぶりの安値を付けたことを受けた。東証1部の売買高は23億7282万株、売買代金は2兆4297億円。値上がり銘柄数は1663、値下がりは240。

  売買代金上位ではトヨタ自動車や三菱UFJフィナンシャル・グループ、ソフトバンクグループ、KDDI、NTTドコモ、日東電工、富士重工業が上げ、決算内容が評価されたアシックスや日本ハムは大幅高。半面、今期も営業減益見通しの丸紅やローム、ヤクルト本社は午後の取引で急落した。

●債券下落、30年入札控えて超長期ゾーン中心に売り-10年入札予想通り

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  債券相場は下落。この日実施の10年債入札結果は予想通りだったが、市場参加者が注目している12日の30年債入札に向けて超長期ゾーンを中心に売りが優勢となり、相場全体が押し下げられた。

  長期国債先物市場で中心限月6月物は、前日比1銭安の151円82銭で取引を開始した。午後に入って151円71銭まで下落した後、一時は2銭高まで値を戻す場面もあったが、結局は3銭安の151円80銭で引けた。

  野村証券の中島武信クオンツ・アナリストは、「10年債入札を通過して相場が戻しても良いはずだが、30年債入札を控えて戻りが弱い。超長期債は高いので、上値が重い展開」と分析した。12日の30年債入札については、「前月末にかなりボラティリティが上昇した。高値警戒感があるものの、買わなければいけない人はたんたんと買うと思う」と述べた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値を1ベーシスポイント(bp)上回るマイナス0.10%で開始した後、マイナス0.095%に上昇。午後に入るとマイナス0.10%に戻したが、再びマイナス0.095%で推移した。

  新発20年物の156回債利回りは午後に入って水準を切り上げ、2.5bp高い0.26%を付けている。新発30年物の50回債利回りは0.31%と4月28日以来の水準に上昇している。

  財務省が午後発表した表面利率0.1%の10年利付国債(342回債)の入札結果によると、平均落札利回りがマイナス0.096%、最高落札利回りがマイナス0.091%と、ともに過去最低を更新した。最低落札価格は101円90銭と市場予想と一致。小さければ好調さを示すテール(最低と平均落札価格の差)は5銭と前回と同じ。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.44倍と、前回の3.89倍から低下した。

●円が下落、日本当局の円高けん制や株高で売り圧力-対ドル108円後半

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  東京外国為替市場では円が下落し、対ドルで1ドル=108円台後半に水準を切り下げた。日本の当局が円高に対するけん制姿勢を強めているとの見方や日本株の上昇を背景に、円売り圧力が掛かった。

  午後3時10分現在のドル・円相場は108円75銭付近。日経平均株価が午後の取引で300円超に上げ幅を拡大すると、一時108円89銭と4月28日以来の水準までドル高・円安が進んだ。円は主要16通貨に対してほぼ全面安となっている。

  みずほ証券投資情報部の由井謙二FXストラテジストは、「麻生太郎財務相から円高へのけん制トーンが高まってきたというところもあって、急速に進んだ投機の円買いの巻き戻しを誘っている」と説明。また、「円高が進行する中で悪い企業決算が出るとさらに円が買われる悪循環を警戒していたが、あく抜け感から日本株が上昇していることもドル・円のサポートになっている」と言う。

  麻生財務相はこの日午前の参院財政金融委員会での答弁で、為替について一方的に偏った状況が続くと介入すると言っていると発言。午後には衆院財政金融委員会で答弁し、急激な変動は経済に悪影響を与えるとの見解を示した。