ヘッジファンドはフィリピン株に強気-新政権の政策不透明でも

  • チベッタやF&Hは経済のファンダメンタルズを重視
  • 政府は今年の成長率が6%を上回ると予想

9日投票のフィリピン大統領選挙では、ミンダナオ島ダバオ市長のロドリゴ・ドゥテルテ氏が圧勝の勢いだが、同国の株式に投資しているヘッジファンドにとって、これが買いの好機となる可能性がある。

  ドゥテルテ氏は過激な発言で犯罪撲滅を訴えたことが得票につながったものの、経済運営の手腕は未知数で、経済政策をめぐる不透明感から様子見している投資家を呼び込めるかどうかはまだ分かっていない。フィリピン・ペソは対ドルでこの1カ月間に約2%下落。同国株の指標であるフィリピン総合指数は先週まで3週連続で下落している。

  パニックになる理由はないとチベッタ・キャピタルやF&Hファンド・マネジメントなどのヘッジファンドは指摘。フィリピン経済の力強いファンダメンタルズ(基礎的諸条件)を理由に挙げた。同国政府は今年の成長率が6%を上回ると予想している。

  チベッタのバンコク在勤マネジングディレクター、アレックス・クラインタンク氏は「東南アジアの政治は常に不安定で予測不可能だ」としながらも、「今回の選挙でフィリピンの経済成長が軌道を外れるとは考えておらず、ファンダメンタルズの見通しに変化はない」と述べた。

  チベッタの買い持ちのみで運用するロングオンリーの株式ファンドは、ポートフォリオ全体の約40%をフィリピン株に投資している。年初から4月末までのリターンはプラス15%。向こう数週間に株価が下落すれば、保有を増やす可能性があるとクラインタンク氏は述べた。

 一方、F&Hのレベッカ・ウォルターズ最高執行責任者(COO)は、フィリピンの政治情勢は考慮に入れているが、投資はファンダメンタルズによって決まると指摘。シンガポールに本拠を置く同社のアジアファンドはロングショート戦略を採用している。同ファンドの年初から4月末までのリターンはマイナス2.9%。

  F&Hの東南アジア担当ポートフォリオマネジャー、サイモン・デン氏は電子メールで、「回復力のある消費者需要とインフラ改善の必要性、今後のフィリピン経済の全般的見通し」について楽観的だと説明した。

原題:Hedge Funds Bullish on the Philippines as Duterte Wins Election(抜粋)

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