元モルガンSのマック氏、渦中の金融会社前CEOとベンチャー投資

  • マック氏はローン債権購入ベンチャーに投資
  • 個人投資の開示怠りラプランシュ氏はレンディングクラブCEO辞任

元モルガン・スタンレー会長兼最高経営責任者(CEO)のジョン・マック氏は、インターネット金融サービス会社レンディングクラブのルノー・ラプランシュCEO辞任劇の一因となったベンチャーに投資していた。

  事情に詳しい複数の関係者によると、レンディングクラブの取締役を務めるマック氏は、同社がシリックス・キャピタルへの投資を検討していたことを知らなかったため、自らの投資について開示を求められていなかったという。ラプランシュ氏は取締役会のリスク委員会にレンディングクラブによる同ベンチャーへの投資案を提示したものの、個人的な投資分について開示を怠ったという。

  監督当局への提出書類によれば、レンディングクラブは今年、シリックスのリミテッドパートナーシップ持ち分15%を1000万ドル(約10億8700万ドル)で取得した。この決定はリスク委員会が承認したが、取締役会全体としては関与していなかったと関係者の1人は述べた。

  ラプランシュ氏(45)は内部調査の結果、自身とマック氏の投資をリスク委員会に通知しなかった責任を問われ6日に辞任したという。内部調査の詳細について話した関係者の1人が匿名を条件に明らかにした。同調査ではまた、レンディングクラブがジェフリーズ・グループに2200万ドルのローン債権を売却したことも発覚。この債権はジェフリーズの購入基準を満たしていなかったという。複数の関係者によれば、米証券取引委員会(SEC)の法執行局もレンディングクラブを調査している。

  マック氏(71)は取締役にとどまる意向。監督当局への提出書類や関係者の話によると、昨年末時点でマック氏はシリックス・キャピタルのリミテッドパートナーシップ持ち分10%、ラプランシュ氏は2%をそれぞれ保有していた。ラプランシュ氏に取材を試みたがコメントは得られていない。

  シリックスはアンドルー・ハロウェル氏率いるアルカディア・ファンズが管理する組織で、レンディングクラブからのものを含むオンライン市場のローン債権に投資している。シリックスについてハロウェル氏に取材を試みたが、現時点で返答はない。

  1000万ドルの投資を承認したレンディングクラブのリスク委員会は、米ビザの元社長ジョン・ハンス・モリス氏と元米財務長官のローレンス・サマーズ氏、HSBCホールディングス元幹部のサイモン・ウィリアムズ氏、マスターカード元幹部のダニエル・シポリン氏の4人で構成される。ラプランシュ氏の辞任に伴い、リスク委を率いるモリス氏がレンディングクラブの会長に就任した。

原題:Mack Invested With Ex-LendingClub CEO in Loan-Buying Venture (1)(抜粋)