世界で最も極端な投機バブル、中国で崩壊へ-商品相場「制御不能」に

  • 中国の商品取引所の取引高、約19.8兆円膨らむ
  • 政府の投機抑制策でトレーダーらは資金引き揚げ開始

オランダでの1637年のチューリップバブルや米国で今世紀初頭に起こったドットコム・バブルなど、これまでの投機的熱狂は投資家にとって悲惨な結末を迎えている。

  ただ、今年の中国の商品ブームほど急激に加速し取引が過熱したケースは珍しい。わずか2カ月間に中国の先物市場では1日当たりの取引高が1830億ドル(約19兆8000億円)相当膨らみ、昨年の中国の株式バブルの絶頂期を上回り、2000年当時の米ナスダック市場の取引高さえも控えめに見えるほどだ。

  投資は、最初こそ中国の景気刺激策と産業改革で建材が不足するという論理的根拠に基づいてスタートしたものの、すぐにほとんど現実性のない商品ブームへと姿を変えた。中国の個人投資家がポジションを積み増し、4月の1日当たりの綿花の取引高は地球上の全ての人々にジーンズ1本ずつ製造できるほどの量に上り、大豆の取引高は豆腐560億丁分に達した。

  そして、商品価格高騰によるインフレ過熱と効率性の低い生産者の操業を停止する計画の弱体化の阻止に向けて中国当局が取引抑制策を導入する中、投機家らはこれまでの投資と同じくらい速いペースで資金を引き揚げている。今回の商品ブームは市場の一連の活況・不況サイクルの一つだが、中国当局が経済のハードランディングを回避するため金融システムに多額の現金を投入していることから、より極端になっているとする批判的な見方もある。

  「Red Capitalism: The Fragile Financial Foundation of China’s Extraordinary Rise」(仮訳:「赤い資本主義:中国の目覚ましい台頭を支える脆弱(ぜいじゃく)な経済基盤」)の共同著者、フレーザー・ハウイー氏は「融資資金があまりに多く、より高いリターンを狙う資金があふれ返っている」と指摘。「価格が上昇する何らかの理由があるかどうか議論の余地があったような商品でさえ強気相場となり、制御不能なバブルになっている」との見方を示した。

原題:World’s Most Extreme Speculative Mania Is Unraveling in China(抜粋)