債券上昇、日銀買いオペが支え-30年入札に向けた売り続き懸念緩和も

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  • 先物は7銭高の151円87銭で終了、長期金利マイナス0.105%
  • 新発30年債利回りは一時0.32%まで上昇後、午後0.30%に低下

債券相場は上昇。日本銀行による長期国債買い入れオペ実施が支えとなったことに加えて、12日の30年債入札に向けた売りが続いたことで過度な懸念が緩和し、反動の買いが優勢になった。

  11日の長期国債先物市場で中心限月6月物は、前日比13銭高の151円93銭で取引を開始し、いったん152円00銭まで上昇した。その後は上げ幅を縮め、1銭高まで伸び悩んだが、結局は7銭高の151円87銭で引けた。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、基本的に30年債入札に向けて超長期債を売る動きが続いていたと指摘し、「思ったほどには下げていない。30年債はショートがたまっているので売るのも怖い」と話した。30年債入札については、「連休明けに売られてきたので、買いのタイミング。入札自体は強くなると思う」との見方を示した。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)低いマイナス0.105%で開始し、マイナス0.10%を付けた後、マイナス0.105%に戻している。新発20年物の156回債利回りは横ばいの0.26%で開始し、一時0.275%まで上昇したが、買いが入って0.25%に下げた。新発30年物の50回債利回りは0.5bp高い0.315%で開始し、いったん0.32%と4月28日以来の高水準を付けたが、その後は0.30%に低下した。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、超長期ゾーンについて、「明日から入札が続くので、今日のタイミングで買われる感じはなく、むしろ調整地合いが続く可能性がある。利回り水準の低さに対する警戒感と、日銀の買い入れによる安心感とのバランスがどちらに傾くかだが、実需はあまりないと思うので、今月は超長期ゾーンが少し弱含む可能性がある」との見方を示した。

  30年債入札は50回債のリオープン発行となり、表面利率は0.8%に据え置かれる見込み。発行額は前回と同額の8000億円程度。前回4月の入札では平均落札利回りが0.388%、最高落札利回りが0.411%と、ともに過去最低となった。50回債利回りは足元で0.3%付近とさらに水準を下げている。今月は19日に20年債入札、26日に40年債入札が予定されている。

  パインブリッジの松川氏は、「買った後にどれだけ相場が戻るか。それほど戻らないかもしれない。来週に20年債、再来週には40年債入札があり、今後供給が続く。短期的な戻りはあるが、需給的に厳しい状況になるかもしれない」と話した。

日銀国債買い入れ

  日銀が実施した今月3回目となる長期国債買い入れオペの結果によると、残存期間1年超3年以下の応札倍率が前回から低下した。一方、3年超5年以下、5年超10年以下は上昇した。

  パインブリッジの松川氏は、日銀買い入れオペの結果について、「5-10年ゾーンは需給がしっかりしていて強かった。一方、1-3年と、3-5年ゾーンはやや弱めの印象」と分析した。