米国株:S&P500はほぼ変わらず、ヘルスケア上昇-商品株は安い

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9日の米株式市場ではS&P500種株価指数がほぼ変わらず。ヘルスケア株が上昇した一方、商品関連銘柄は下げた。残る主要決算の発表や、景気の先行きを示す手掛かり材料を待つ雰囲気が強かった。

  前週2週間の下げが約3カ月で最大だったヘルスケア株は、この日は買われた。一方、原油安を背景にエネルギー銘柄は2営業日連続で下げた。金属価格の軟調で他の商品株も安い。銅相場の下げを嫌気し、フリーポート・マクモランは11%安。同社は一部資産の売却で合意した。インターネット金融サービス会社のレンディングクラブは35%急落。社内調査の結果、ローン債権の販売で権利の乱用があったことが判明し、最高経営責任者(CEO)が辞任した。

  S&P500種株価指数は前週末比0.1%上昇して2058.69で終了。 ダウ工業株30種平均は34.72ドル安の17705.91ドルで終えた。

  フランク・キャピタル・パートナーズの運用担当者、ブライアン・フランク氏は「現在、相場を下支えしているのは選択的消費株や生活必需品、ヘルスケア銘柄だ」と指摘。「エネルギーや素材が下げる一方、他のセクターが上昇する典型的な二極化の相場展開だ。金属は現在、在庫がかなり積み上がっており、相場は強い圧力を受けている」と述べた。

  商品関連銘柄のさえない値動きは、世界経済の成長ペースめぐる悲観的な見方がくすぶり続けていることを示唆している。8日に発表された4月の中国の貿易統計では輸出がドルベースで減少し、輸入は1年6カ月連続の前年割れとなった。

  カナダ、アルバータ州の山火事は風向きの変化でオイルサンド生産地域から遠ざかり、米原油在庫が大きく減少するとの見方が後退。ニューヨーク原油先物相場は2.7%下げた。

  S&P500種は4月20日に付けたピークから約2%下落。2月に付けた1年10カ月ぶり安値からの戻りが15%で足踏み状態になっている。昨年5月に付けた過去最高値に接近した後、リスク資産への買い意欲が弱まった。アップルやマイクロソフトなど大型ハイテク企業を中心に第1四半期の企業決算が低調となったことに加え、経済指標が軟調なことが背景にある。この日の相場は高値と安値の差が10ポイント未満と、3週間ぶりの小幅な値動きとなった。

  S&P500種構成銘柄の第1四半期業績に対するアナリスト見通しは7.4%減と、4月初めの9.5%減から上方修正されている。    

  S&P500種の10セクターではヘルスケア指数が最も上昇。テバファーマスーティカル・インダストリーズが下落基調にあるジェネリック(後発医薬品)価格について、安定し始めるとの見方を示したため、ジェネリックメーカーの株価がヘルスケア株全体を押し上げた。

原題:S&P 500 Little Changed, Health-Care Rally Offsets Energy Slide(抜粋)