タカタの利益吹き飛ぶ、エアバッグリコール拡大-なお継続の様相

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エアバッグ搭載車のリコールが拡大しているタカタは前期(2016年3月期)の純利益が吹き飛び、再び赤字に転落する。リコールは足元でも拡大しており、出口が見えない状況だ。

  タカタは9日、前期純損益が従来予想の50億円の黒字から、130億円の赤字に転落するとの速報値を発表した。2日には、米国子会社が製造したエアバッグ製品の一部に関するリコール関連費用を再見積りしたところ、負担額として166億円程度を特別損失に追加計上する見込みと発表していた。今回の業績予想修正は、こうした影響を反映したとしている。前の期は296億円の赤字だった。決算発表は11日に予定している。

  自動車調査会社、カノラマの宮尾健アナリストは、タカタのリコール問題についてタイタニック号が衝突した氷山にたとえる。霧に包まれた氷山は当初、小さいと思われたが、「実はものすごく巨大なことが分かってきた」と指摘。自動車メーカーが当面、リコール費用の大部分を負担しているが、時間が経つにつれてタカタが責任を負うべきだと考えられる部分が拡大していると話した。

  米国では運輸省道路交通安全局(NHTSA)が先週、タカタ製エアバッグ・インフレータで3500万-4000万個の追加リコールを発表。タカタは相安定化硝酸アンモニウムを使った乾燥剤のない前席エアバッグインフレータのうち、米で回収対象となっていない全てについて新たに回収対象に含めることに合意した。

  国土交通省自動車局リコール監理室の佐橋真人室長は、これまで日米でタカタ製エアバッグに関するリコール範囲は同じだったと指摘し、日本でも自動車メーカーが自主的に対応することで米国と「同じようになるのではないか」と話した。

  ジェフリーズ・グループの中西孝樹アナリストは先週のリポートで、タカタが先週に米当局とリコール拡大で合意したことについて、日本などでも同様の対応がなされ、自動車メーカーは必要な引当金を計上することになろうとした。追加リコール対象となる車両は5500万台、費用が6654億円になるとの見方を示した。今後リコール対象が乾燥剤入りにも拡大した場合、リコール費用総計は2兆3000億円規模に拡大するとの見方を示した。

  タカタ広報担当は、11日に決算を発表する予定として、コメントを控えた。

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