北朝鮮でトラブルを避け、拘束されない方法-平壌取材記者の奮戦

  • 外国人記者は平壌で常に監視されている
  • メディアは1980年以来の朝鮮労働党大会を取材

北朝鮮の朝鮮労働党が36年ぶりに開催した党大会を取材するため、外国人ジャーナリスト130人以上が平壌を訪れた。

  メディアのそばに常にいるのが監視員だ。彼らは通訳をするほか、どこに行くことができ、どこは認められないのかを記者団に伝え、対米関係から北朝鮮指導者の適切な呼び方まであらゆる点について公式見解を示す。彼らはまた、いら立ちを隠さないときがある。

  北朝鮮は「北朝鮮」ではなく「朝鮮民主主義人民共和国」だ。ましてや「隠者王国」などではない。監視員は、この名称は非常に無礼だと話した。

Journalists watch a television broadcast showing a speech by North Korean leader Kim Jong-Un

Photographer: Ed Jones/ AFP via Getty Images

  北朝鮮には政府がある。しかし、そこで本当に重要な役割を果たしているのは3人だけで、そのうち2人は既にこの世にいない。建国の父で1994年に死去した金日成氏はしばしば「永遠の主席」などと呼ばれる。その息子である金正日氏は「親愛なる指導者」。2011年に正日氏が亡くなって以降、権力を掌握した金正恩第1書記は「最高指導者」などと呼ばれているようだ。

  肩書を付けるのを忘れたジャーナリストは、すぐに????責(しっせき)されていた。「『指導者』です。覚えておいてください。常に忘れないようにしてください」

  全ての北朝鮮国民が金日成氏か正日氏、または両氏の肖像が入ったピンを左胸に着けている。外国人がそのピンを買うことはできない。でも、それをピンと呼んではいけない。その言葉は両氏の重みを損なう。監視員の1人が携帯電話の翻訳ソフトを調べて言ったように、それらは「バッジ」だ。

A man wears a pin featuring the face of former North Korean Leaders Kim Il Sung, left, and Kim Jong Il in Pyongyang.

Photographer: Tom Mackenzie/Bloomberg

  米国について言及すると、その講義はさらに長くなり得る。対米関係などというものはない。あるのは「敵対的な米国の政策」のみだ。北朝鮮が直面するいかなる困難も、米国とその「かいらい」である韓国の責任だ。

A guide waits for visitors during a media tour of the birthplace of late founder of North Korea Kim Il-Sung,

Photographer: Ed Jones/AFP via Getty Images

  北朝鮮に対して批判的と受け止められるコメントをすれば外国人は皆トラブルに巻き込まれる可能性があり、拘束されることもある。韓国政府はかつて自国民に対し、常に慎重に行動し、監視員と酒を飲んでいるときでも政治的な話題を避けるよう促した。

  再び監視員の話だ。空港で会った彼らは、監視員と呼ばれることさえ望まなかった。1人はこう言った。「私はあなた方を監視しているのではない。案内しているんです。私をガイドと呼んでください」

原題:‘I am Not Your Minder,’ and Other Mistakes Made in North Korea(抜粋)