米国株市場、ついに待ち人来るのか-強気派にかすかな希望の兆し

  • 市場予想上回る利益見通しを示した企業、4年ぶりに悪化予想上回る
  • 企業の楽観論とは対照的に投資家の間では懐疑的見方広がる

企業収益の回復を待ち望むことは株式市場の強気派にとって、不条理劇「ゴドーを待ちながら」の構成要素であるゴドーという人物のようなものだった。だがここにきて、企業の楽観論を測る指標はこの人物がついに姿を現すというシグナルを送っている。

  ブルームバーグの集計データによれば、利益がアナリスト予想を上回るとの見通しを示す企業は、市場予想を下回ると警告する企業の数を過去4年で初めて上回った。世界的に見た別の指標では、利益予想の上方修正が下方修正を金融危機後で最も高ペースで上回っている。

  いずれの指標もS&P500種株価指数を構成する企業の1年にわたる利益不振が近く終了することを示してはいないものの、見通し改善は世界経済の成長減速に見舞われる強気派にとってはめったにない希望の兆しだ。企業の業績予想の同様の改善は1999年以降、株価上昇の前兆となっており、S&P500種株価指数はその後1年で平均5.5%上昇している。

  べセマー・トラストの投資ストラテジスト、ジョゼフ・タニアス氏は「彼らは会社を経営し、日々仕事に力を注いでいる。約束は控えめにして期待以上の結果を出せるよう期待を低めに抑える動機があることは十分に分かっているだけに、前向きに受け止める必要がある」と指摘した。

原油、ドル  

  何が見通しを改善させるのだろうか。石油会社の見通し悪化に歯止めをかけているのは、原油価格が12年ぶりの安値から61%上昇したことだ。ドルは2014年半ばから今年1月までに25%上昇し多国籍企業の売り上げに重しとなっていたが、4月には3カ月連続の下落となり、先週は1年ぶりの安値を付けた。

  企業の楽観論とは対照的に、投資家心理は悪化しており、現金をため込み投資信託から資金を引き出し、株式を空売りしている。

  S&P500種構成企業の87%が発表した決算によれば、1-3月期は前年同期比7.9%減益と、2009年に強気相場が始まった後では最大の減益。アナリストらは減益基調が6月まで続くと予想しており、再び増益になるのは7-9月期と見込まれている。

原題:Godot Arriving for Bulls Waiting to See Corporate Profits Turn(抜粋)