債券下落、30年入札控えて超長期ゾーン中心に売り-10年入札予想通り

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  • 先物は3銭安の151円80銭で終了、新発30年利回り0.3%台に上昇
  • 10年入札結果:最低落札価格は市場予想と一致、テール前回と同じ

債券相場は下落。この日実施の10年債入札結果は予想通りだったが、市場参加者が注目している12日の30年債入札に向けて超長期ゾーンを中心に売りが優勢となり、相場全体が押し下げられた。

  10日の長期国債先物市場で中心限月6月物は、前日比1銭安の151円82銭で取引を開始した。午後に入って151円71銭まで下落した後、一時は2銭高まで値を戻す場面もあったが、結局は3銭安の151円80銭で引けた。

  野村証券の中島武信クオンツ・アナリストは、「10年債入札を通過して相場が戻しても良いはずだが、30年債入札を控えて戻りが弱い。超長期債は高いので、上値が重い展開」と分析した。12日の30年債入札については、「前月末にかなりボラティリティが上昇した。高値警戒感があるものの、買わなければいけない人はたんたんと買うと思う」と述べた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値を1ベーシスポイント(bp)上回るマイナス0.10%で開始した後、マイナス0.095%に上昇。午後に入るとマイナス0.10%に戻したが、再びマイナス0.095%で推移した。

  新発20年物の156回債利回りは午後に入って水準を切り上げ、2.5bp高い0.26%を付けている。新発30年物の50回債利回りは2.5bp高い0.305%と4月28日以来の水準に上昇している。

10年入札結果

  財務省が午後発表した表面利率0.1%の10年利付国債(342回債)の入札結果によると、平均落札利回りがマイナス0.096%、最高落札利回りがマイナス0.091%と、ともに過去最低を更新した。最低落札価格は101円90銭と市場予想と一致。小さければ好調さを示すテール(最低と平均落札価格の差)は5銭と前回と同じ。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.44倍と、前回の3.89倍から低下した。

  野村証の中島氏は、10年入札結果について、「懸念されたテールも前回と同じ。応札倍率は3.44倍と悪くない結果だった。付利よりましなら買うということだろう」と分析した。

  一方、みずほ証券の辻宏樹マーケットアナリストは、「30年債入札の方が注目されているので、10年債入札結果の影響は限られそうだ」と指摘していた。

  9日の米国債相場は上昇。米10年債利回りは前週末比3bp低下の1.75%で引けた。ドイツ国債相場が上昇したことに加えて、原油先物相場など商品相場の下落が買い材料となった。