為替市場の動向から占う米大統領選-11月の本選まであと半年

  • 過去の経験則ではボラティリティは政治リスクを反映し上昇へ
  • トランプ氏が大統領に就く確率高まればドル相場押し上げも

外国為替市場の動きに目を向けて米大統領選挙の行方を占ってみる。

  11月8日の大統領選挙本選まで半年となる中、6カ月物オプションに基づく為替相場のボラティリティ(変動性)の指標はトレーダーにとって、結果に関する見方を示したり、あるいは価格変動に備える手段となる。主要政党はいずれもまだ正式には候補を指名していないものの、共和党は不動産王ドナルド・トランプ氏の指名が確実な情勢で、民主党はクリントン前国務長官がリードしている。

  過去のデータを振り返ると、為替市場は政治リスクをめぐる投資家の不安の初期の兆候となるケースが多い。ポンド・ドル相場の変動性を示す3カ月物の指標は、英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票まで3カ月となった3月に1998年以来最大の上昇を演じた。スコットランドの英国からの独立の是非を問う住民投票を前にして、ポンドのボラティリティを示す1カ月物の指標も急上昇した経緯がある。

  モントリオール銀行傘下のBMOキャピタル・マーケッツの外国為替戦略グローバル責任者、グレッグ・アンダーソン氏は「市場は当然ながら選挙に目を向ける。選挙が11月8日なら、ヘッジの動きは7月遅くか8月初めから8月末までに行われるだろう」と予想した。

  ドル・ユーロ相場の変動性を示す6カ月物の指標は先週、過去1カ月で最大の上昇を演じ、9.8%を付けた。ドルの対メキシコ・ペソ相場の同様の指標は2月以来の高水準に達した。トランプはメキシコとの国境沿いに壁を築くと発言している。

  アンダーソン氏によれば、トランプ氏が大統領職に就く確率が高まれば、ドル相場を押し上げる可能性がある。トランプ氏はイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の後任にかなりタカ派寄りの議長を据える公算があり、金利先高観が強まるとみられる。加えて同氏は法人税引き下げも公約しており、ドル高につながるという。
  
  
原題:Currencies Offer Clues on Trump Versus Clinton as Election Nears(抜粋)

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