サウジのファリハ新エネルギー相、産油量を過去最高近くに維持へ

更新日時
  • 新エネルギー相は市場シェア維持の方針を踏襲する見通し
  • サウジの産油量は夏の需要に対応し、過去最高を更新する可能性も

サウジアラビアは新たにエネルギー産業鉱物資源相に任命したファリハ氏の指揮の下、原油生産を過去最高水準近くに保つ公算が大きい。高コストのシェールオイルに対抗し市場シェアの維持を目指した前任のヌアイミ石油鉱物資源相の路線を踏襲する見通し。省庁再編を決めた同国では、石油鉱物資源省がエネルギー産業鉱物資源省に改称された。

  サウジの国営石油会社サウジアラムコの会長でもあるファリハ氏は就任初日の8日、同国の「安定的な石油政策を維持する」と表明。「国際エネルギー市場におけるわが国の役割を堅持し、世界で最も信頼できるエネルギー供給国としての立場を強化することに引き続きコミットする」と述べた。

  ヌアイミ氏は2014年以降、原油の価格よりも販売を優先する政策を主導したため、米国のシェール掘削業者など高コストの生産者は市場から締め出された。そうすることで、サウジは生産を増やし、供給過剰が深刻化したものの、この戦略は今年、成功の兆しを見せており、価格は1月に付けた12年ぶりの安値から60%余り値上がりしている。

  エミレーツNBD・PJSCやカマル・エナジーのアナリストによると、サウジの産油量は、夏場の国内需要の季節的急増に対応するために増産する場合、過去最高の日量1050万バレルを超える可能性がある。石油埋蔵量で世界2位のサウジは、4月の産油量が1027万バレルだった。

  エミレーツNBDの商品アナリスト、エドワード・ベル氏は8日の電話取材に対し、「今回の任命はサウジの石油政策がほぼ現状通りになることを示唆するものだと市場が受け止めれば、原油価格は緩やかな上昇トレンドが続く可能性がある」と指摘。サウジの政策継続は、カナダの森林火災による日量100万バレル相当の生産減少の影響に相殺される可能性もあると付け加えた。

原題:Saudis’ New Oil Boss Seen Chasing Record Output to Stymie Shale(抜粋)

(アナリストのコメントを追加して更新します.)
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