バフェット氏に続け、金持ちが企業買収に乗り出す-ファンドに頼らず

  • 企業に直接投資でPE投資会社への手数料節約
  • 投資会社は買収ファンドへの出資確保にあの手この手

米国でも有数の富豪である複数のファミリーが昨年12月、フロリダ州マイアミのオフィスビルにある会議室に集まった。世界を支配しようという陰謀の相談ではない。富豪のJ・B、トニー・プリツカー兄弟のために買収案件をまとめたディールメーカーから会社の買い方について話を聞くためだった。

  富裕層が「ミニ」ウォーレン・バフェット氏になりつつある。これまでは資産の大半を運用会社に預けて任せていたが、今ではプライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社のように企業の過半数株や全体を買い取るようになっている。これによって一族の資産をより厳密にコントロールできるほか、子供たちに働く場を与えたり、PE投資ファンドに支払う手数料を節約できる。

  PE投資会社からみれば、買収ファンドに資金が集まらなくなる恐れがある。このため、ブラックストーン・グループは富裕一族へのつなぎ役になる幹部を指名。カーライル・グループなど複数のPE投資会社は富裕一族がファンドと共同で投資することを認めている。

  ヘルスケアと金融を中心に富を築いた一族のチャド・ヘーガン氏は「10年間の直接投資で何百万ドルという節約ができ、それを企業や資産に再投資した。巨額の節約だ」と話した。

  富裕一族の資産を管理するファミリーオフィスの約70%が直接投資をしていることが、ファミリー・オフィス・エクスチェンジが4月にまとめた80オフィスの調査から分かった。調査によるとまた、2015年の直接投資によるリターンは平均15%で、同年のPE投資ファンドの成績の2倍以上だった。

  PE投資会社は通常、預かり資産の2%の年間管理手数料と値上がり益の20%の運用報酬を徴収する。富裕層は企業を直接買収したり出資すれば、この料金を支払わずに済む。

原題:World’s Rich Families Are Putting Private Equity Firms on Notice(抜粋)