欧州マーケットサマリー:株下落、週間でドイツ債大幅上昇
欧州の為替・株式・債券・商品相場は次の 通り。(表はロンドン午後6時現在)
為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.1426 1.1405 ドル/円 106.65 107.26 ユーロ/円 121.86 122.33 株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 331.67 -1.19 -.4% 英FT100 6,125.70 +8.45 +.1% 独DAX 9,869.95 +18.09 +.2% 仏CAC40 4,301.24 -18.22 -.4% 債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .52% -.01 独国債10年物 .14% -.02 英国債10年物 1.42% -.05 商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,289.00 +8.75 +.68% 原油 北海ブレント 45.51 +.50 +1.11%
◎欧州株:下げ幅を縮小、米雇用統計で利上げ観測が後退
6日の欧州株式相場は下落。米雇用者数が予想を下回ったことから 米利上げ観測が後退し、指標のストックス欧州600指数は下げ幅を縮小 する展開となった。
ストックス600指数は前日比0.4%安の331.67で終了。一時は1.3% 下げたものの、米国の4月の雇用者数が7カ月ぶりの低い伸びにとどま ったことが発表されると、同指数は下げ幅を縮小した。市場が現在織り 込む6月の米利上げ確率はゼロに近く、向こう9カ月については50%を 下回った。先週時点では12月利上げの確率は58%とみられていた。
ロバート・W・ベアード(ロンドン)で株式担当副会長を務めるパ トリック・スペンサー氏は、「景気は金利を急上昇させるほど過熱して おらず、大規模な刺激策が必要なほど弱くもないという、ゴルディロッ クスのシナリオにほぼ戻った」と指摘。その上で「相場は2月から上昇 基調が続いてきたので、利益確定の売りが多少出ているのは驚くことで はない。世界景気をめぐる懸念が戻ってきつつある」と語った。
個別銘柄では、上場ヘッジファンド会社の英マン・グループ が8.6%急落。同銘柄の投資判断についてシティグループは、AHL部 門の不振を理由に「買い」から「売り」に引き下げたほか、利益見通し も引き下げた。一方、イタリアの銀行、モンテ・デイ・パスキ・ディ・ シエナは2.4%値上がり。1-3月利益が予想を上回った。
安全資産を求める動きから貴金属銘柄も買われた。ランドゴール ド・リソーシズとフレスニーヨは共に6%強の上げとなった。
原題:Europe Stocks Trim Losses as Weak U.S. Data Lower Rate Rise Odds(抜粋)
◎欧州債:ドイツ国債、週間で1月来の大幅上昇-質への逃避
6日の欧州債市場ではドイツ国債が上昇。先週まで売りを浴びた流 れが今週は一変、10年物利回りは週間ベースで1月以来の大幅低下とな った。
欧州債の指標とされる同国債が週ベースで値上がりしたのは4月上 旬以来。原油安のほか、株式相場の下落で高リスク資産の需要が後退し た。欧州委員会は今週、ユーロ圏の成長率とインフレ率の見通しを下方 修正。これを受けて、欧州中央銀行(ECB)が緩和拡大に動くとの見 方が強まった。この日発表された4月の米雇用者数が7カ月ぶりの低い 伸びにとどまると、ドイツ10年債利回りは2週間ぶり低水準を付けた。
DZバンク(フランクフルト)の主席市場ストラテジスト、ダニエ ル・レンツ氏は「5月上旬以降、ドイツ国債にはかなり大規模に資金が 流れ込んだようだ」とし、「明らかなリスクオフのパターンで、それが 理由で投資家は5月に入って概して慎重なのかもしれない」と語った。
ロンドン時間午後4時25分現在、ドイツ10年債利回りは前日比1ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.15%。4月18日以来 の低水準となる0.14%まで下げる場面もあった。前週末比では12bp低 下と、1月29日終了週以来の大きな下げを記録。同国債(表面利 率0.5%、2026年2月償還)価格はこの日、0.11上げ103.39となった。
原題:German Bonds’ Best Week Since January Puts Pay to Rout Concern(抜粋)
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