ボラティリティ恐れ投資家撤退、金融市場の取引急減-銀行収益に痛手

ボラティリティは十分にある。しかし取引高はどうだろうか。

  年初の波乱を受けて株式から通貨、債券まで、最も勇敢なトレーダー以外は金融市場から逃げ出してしまった。最近の米株相場の回復にもかかわらず、S&P500種株価指数の取引高は23%減っている。為替相場を予想する投機的取引も2年ぶりの低水準に落ち込み、米国債ディーラーらの1日平均取引高は過去7年間の最低に近い。

  米国、欧州、中国経済の今後についての懸念と世界の中央銀行からの矛盾したシグナルが、クレディ・スイス・グループのセルジオ・エルモッティ最高経営責任者(CEO)が「身のすくむボラティリティ」と呼ぶ状態を生み出した。恐れをなした顧客が取引を控える中、銀行業界全体でトレーディング収入が急減、2009年以来の水準まで縮小した。

  ポータレス・パートナーズの銀行アナリスト、ポール・ガルバーグ氏によれば、通常ならボラティリティ上昇は取引の活発化につながる。しかし今回はそれが起こらなかった。世界経済の状態やマイナス金利と量的緩和政策の有効性をめぐる懸念が深まる中で、あらゆる資産の価格が乱高下し、ほぼ全ての投資家が損失を被った。

原題:Why ‘Paralyzing Volatility’ Means Trouble for Wall Street Giants(抜粋)

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