「習おじさん」と呼ばないように-中国、突然のイメージ戦略転換か

  • 国営メディアなどに対し、習近平主席の愛称を使わないよう通達
  • この愛称には共産党が新たな個人崇拝を生む動きとの批判も

中国当局が習近平国家主席の愛称「習大大(習おじさん)」の使用禁止を報道機関に通達したことが、事情に詳しい複数の関係者の話で分かった。庶民のヒーローという習主席のイメージづくりを担ってきた当局の方針転換を示唆する動きだ。

  関係者によれば、国営の新華社通信や21世紀経済報道などの報道機関が最近、「習おじさん」という言葉を記事やソーシャルメディアで使わないよう警告を受けた。

  関係者の1人が内規を理由に匿名で語ったところによれば、新華社の社員は先月、習主席を「おじさん」と呼ばないようにという当局からの通達を受け取った。別の関係者によると、共産党中央政法委員会も同様の指示を受けた。

  3年余り前に習主席が権力の座に就いて以降、「習おじさん」の愛称は親しみやすい父親のような存在という表現として同主席をたたえる詩や歌、ビデオ、ソーシャルメディアなどで広まった。こうしたイメージは革命第1世代の指導者を父親に持つ習氏の特権的な生い立ちという印象を和らげるのに役立ってきたが、同時に毛沢東時代の政治的混乱の原因となったような個人崇拝を共産党が新たに生み出しつつあるとの批判も巻き起こした。

  中国当局が愛称の使用をここへきて抑え込もうとしている理由ははっきりしない。米カリフォルニア大学リバーサイド校のペリー・リンク教授(中国研究)は、「習主席は自身のイメージが過度に親しみやすく温かいものになるのを望んでいないのではないか。むしろ毛沢東のようにいかめしく畏怖の念を抱かせるようなものを望んでいるというのが私の見方だ」と述べた。

原題:No More ‘Big Daddy Xi’ as China’s Spin Doctors Revise Playbook(抜粋)