米国債(4日):グロース氏は「QE4」視野、市場で緩和観測

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米金融当局が追加の量的緩和を検討するかどうかに、再び債券市場の注目が集まっている。世界的な景気低迷や、まだら模様の国内成長が、当局の利上げへの取り組みを妨げている。

  債券ファンドを運用するビル・グロース氏は4日、債券購入による量的緩和の第4弾(QE4)が「向こう1年ほどで」始まる可能性があると述べた。またシティグループは、QE4実施のリスク上昇が債券市場に織り込まれつつあるようだと指摘。トレーダーらは次回利上げの時期の予想を後退させている。

  「ジャナス・グローバル・アンコンストレインド・ボンド・ファンド」(運用資産額13億ドル)を運用するグロース氏は5月の月間投資見通しで、「米金融当局による新生量的緩和に備えるべきだ」とし、「金利はより長期にわたり低水準にとどまり、資産価格は人為的に高い状態が続く」と加えた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.78%。同年債(表面利率1.625%、2026年2月償還)価格は6/32上げて98 21/32。利回りは年初時点では2.29%だった。

  先物トレーダーらが織り込む6月までの利上げ確率は10%と、年初時点での75%から低下。年末までの確率も51%に下げた(年初時点では93%)。利上げが完全に織り込まれるのは来年になってからだ。

  シティのG10外為戦略のグローバル責任者、スティーブン・イングランダー氏は「経済データが非常に弱く、年に1度の利上げしか正当化されないと市場が捉えるのであれば、結果の確率分布には理論上はマイナス金利、現実面ではQE4が含まれるとも考えるだろう」とし、「(現在織り込まれているように)1ポイントの利上げは2017年5月まで起こりそうもないと本当に考えるのであれば、経済は極めて悪い状態で利下げが望まれるという無視できない可能性を考える必要がある」と述べた。

  朝方発表された4月の米民間雇用者数の統計では、雇用者数の伸びが市場予想を下回った。ブルームバーグのエコノミスト調査によれば、米労働省が6日発表する4月の雇用統計では、20万人の雇用増が見込まれている。

  また米供給管理協会(ISM)が4日発表した4月の非製造業総合景況指数は前月から上昇し、4カ月ぶりの高水準となった。

  ブルームバーグが実施した別の調査では、米国債利回りは年末までに2.25%に上昇すると見込まれており、1月初め時点での年末予想(約2.8%)を下回っている。

  イングランダー氏は4日の電話取材で、「利回りは低下しつつある。米経済が軌道から外れると市場がみているためだ」と指摘した。しかし、同氏はQE4実施の「可能性は低い」とし、年内に2回の利上げがあるとの予想を示した。

原題:Gross Sees QE4 Ahead as Citi Says Investors Revive Easing Views(抜粋)

(第5段落以降を追加し、更新します.)
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