IMF:アジアの債務増が課題、成長率は堅調でも-年次経済見通し

  • 日本に対し金融緩和による刺激策への過度な依存にくぎ刺す
  • 企業債務のGDP比、特に中国と韓国で高まる

国際通貨基金(IMF)は3日、アジア太平洋地域の年次経済見通しを公表した。同地域は引き続き堅調な経済成長を遂げる軌道上にあるが、アジア主要国の債務水準の高まりが重大なリスクになっていると指摘した。

  IMFは、アジア太平洋地域全体の今年と来年の経済成長率が5.3%と、2015年の5.4%から若干鈍化するにとどまると予想した。

  来年、先進国で唯一マイナス成長に陥ると予想している日本については、賃金上昇に向けた正社員と非正規労働者の格差是正に動くべきだと提言。規制緩和や女性の労働参加の促進も勧めた。

  IMFは最近の日本の経済政策、いわゆる「アベノミクス」が「支え」になっているが、「持続的な成長の押し上げ」はまだ見られないと指摘。また、金融緩和による刺激策への過度な依存に対してもくぎを刺した。

  アジアでは09年以降、企業債務の国内総生産(GDP)比の上昇ペースが世界のいずれの地域に比べても速く、特に中国と韓国で高まっているとIMFは説明した。

原題:IMF Sees Rising Debt Challenge as Asia Stays Global Outperformer(抜粋)