ドル・円106円半ば、1年半ぶり安値更新後下げ渋る-円高けん制警戒

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  • 午前に一時106円14銭、2014年10月以来の水準までドル安・円高進行
  • 連休中に短期勢が105円試すリスク高まっている-ソシエテ

2日の東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=106円台半ばを挟んで推移。日本銀行が先週の金融政策決定会合で政策据え置きを決定した余波が残る中、円買いが先行。その後は日本の当局による円高けん制への警戒感もあり、円の上値は限定的となった。

  午後3時20分現在のドル・円相場は106円55銭付近。午前に一時106円14銭と2014年10月17日以来の水準までドル安・円高が進んだ後は、下げ渋る展開となった。ドル・円相場の相対力指数(RSI、14日ベース)は32付近と、ドル売られ過ぎの可能性を示す30近辺で推移している。

  ソシエテ・ジェネラル銀行東京支店の鈴木恭輔為替資金営業部長は、「米国の為替報告書については、それほど新味がある話ではない」としながらも、「このリポートで日本の単独介入への期待後退により、短期勢主導でドル・円では下攻めしやすい地合いとなった感はある」と指摘。「日本の連休中に短期勢が利食いを繰り返しながら105円を試すリスクが高まっている」一方で、「政策当局からのけん制発言などはいつ出てもおかしくなく、それなりに市場の動きは神経質になりそうだ」と話す。

  麻生太郎財務相は4月30日夜に海外出張へ向かう羽田空港で記者団に対し、先週末からの急激な円高について、憂慮して注視しているなどと述べた上で、必要に応じて対応を取る姿勢を示した。ブルームバーグが入手した発言録によると、麻生財務相は「2日間で5円の円高は明らかに一方的に偏った投機的な動きがみられる。極めて憂慮している」と述べ、為替市場の「無秩序な動きというのは悪影響を与える。動向を引き続き緊張感を持って注視し、必要に応じて対応する」と述べた。

  この日の東京株式相場は日経平均株価が大幅続落。一時は1万6000円の大台を割り込む場面も見られ、前営業日比518円67銭安の1万6147円38銭で取引を終えた。

  上田ハーローマーケット企画部の小野直人氏は、「日銀が追加緩和を見送ったことを契機とした円買いが続いている」と指摘。「黒田東彦総裁の会見は投資家の期待感を十分につなぎとめる内容ではなく、黒田マジックが効力を失いつつあるように受け止められた」と言い、「株安・円高の負の連鎖が加速するようなら、ドル・円は週明け早々に105円割れを試す可能性もあるだろう」と話した。

  米国で4月29日に発表された4月のミシガン大学消費者マインド指数(確報値)は89と、前月の91から低下し、7カ月ぶりの低水準となった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値90を下回った。

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