米財務省は29日、半期に一度の外国為替報告書を発表し、中国と日本、ドイツ、韓国、台湾を新たに設けた「監視リスト」に入れた。
 
  同省は、5カ国・地域が不公正な為替政策の可能性があるとする3つの基準のうち2つに抵触するとの判断を示した。3つの基準全てに抵触したと判断されれば、2国間協議を開始し、場合によっては制裁対象とする。

  米大統領選の共和党候補の指名獲得争いでトップを走るドナルド・トランプ氏は中国を「為替操作国」に認定するとの立場をとる。下院歳入委員会のケビン・ブラディ委員長 (共和、テキサス州)は財務省の報告書について声明を発表し、「大統領が公正に為替操作の問題に対処し米国民のために立ち上がるかどうか引き続き注意深く推移を見守っていく」と語った。

  3つの基準とは、対米貿易黒字が200億ドル(約2兆1300億円)超、経常黒字が自国国内総生産(GDP)の3%超、GDPの2%超規模の海外資産を購入するといった継続的な一方向の為替介入の実施。

  財務省は、中国と日本、ドイツ、韓国が貿易黒字と経常黒字の基準に抵触、台湾は経常黒字と継続的な一方向の為替介入の基準に抵触していると説明した。

  報告書の中で同省は、中国人民元は「中期的に真の上昇を続けるだろう」との見方を示した。昨年10月の前回報告書では、人民元は「中期的に見て適切なバリュエーションを下回っている」と指摘。それ以前は、人民元は「大きく過小評価されている」としていた。

  日本については、財政政策や構造改革など成長てこ入れに向けあらゆる政策手段を講じていくことがますます重要だとしている。

  また、最近のドル・円相場について市場は秩序立っているとし、主要7カ国(G7)と20カ国・地域(G20)の通貨に関するコミットメントを順守することが各国にとって重要だと指摘した。

原題:U.S. Puts China, Japan on New Watch List for FX Practices (1)(抜粋)

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