29日のブラジル株式相場は下落。通貨レアルの上昇で輸出業者の見通しが悪化した。月間ベースでは2014年以来最長の上げとなったが、この日はその一部を縮小する形だった。

  ボベスパ指数は一時上げる場面もあったものの、レアル高を受けて下げに転じた。売り上げの90%余りを海外で稼ぐ航空機メーカーのエンブラエルはほぼ2年ぶりの安値に下落。銀行のイタウ・ウニバンコ・ホールディングはボベスパ指数を最も押し下げた。

  ブラジル株は4月まで3カ月連続の上昇。ルセフ大統領退陣後の新政権誕生でリセッション(景気後退)からの脱却への期待が背景だった。ただ、ボベスパ指数のバリュエーション(株価評価)が1年ぶり高水準を付けると、成長回復は容易ではないとの懸念から、上昇の一部を失う展開となった。テメル副大統領のトップアドバイザーは、新政権が誕生しても財政面での改善はゆっくりとした展開にとどまるとの見解を示した。

  証券会社エリチ・コレトラ(リオデジェネイロ)のアナリスト、エルツ・フェルマン氏は「大統領弾劾はおおむね織り込み済みで、株価が一段高となるのは良い結果が出始めてからだ」と指摘し、「その間にも、市場のボラティリティは一段の高まりが見込まれる。輸出業者はレアル高に左右されやすいからだ」と指摘した。

  ボベスパ指数は前日比0.7%安の53910.51。レアルは4月に対ドルで4.5%高と、主要16通貨中で日本円に続き上昇率2位だった。エンブラエルは3.9%安、イタウは1.5%下落した。

原題:Brazil Stocks Slump as Real Rally Sends Embraer Shares Tumbling(抜粋)

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